著者
斉藤 浩一 サイトウ コウイチ Koichi Saito
雑誌
東京情報大学研究論集
巻号頁・発行日
vol.7, no.2, pp.1-9, 2004-02-20

本稿では、まずキリスト教圏における「妬み」とわが国の特性を聖書と古事記から考察し、どのような存在として捉えられ、変遷を経てきたか、「妬み」と「嫉妬」の混迷に係わる問題を考察する。さらに、わが国における「妬み」の封印と官僚制の問題を指摘する。最後に、「妬み」が問題となる今日的意義を再確認する。以上から、わが国における「妬み」の病理性を明らかにし、それを低減する教育上の提言を行うものである。
著者
斉藤 浩一 高橋 郷史 サイトウ コウイチ タカハシ サトシ Koichi Saito Satoshi Takahashi
雑誌
東京情報大学研究論集
巻号頁・発行日
vol.9, no.1, pp.1-9, 2005-09-20

本研究は、最近言われる「理科嫌い」について、教育心理学的に原因を追求するものである。さらに、教育方法等に提言を行う。本稿では、実際の高校生に対してアンケート調査を行う。ここではまず「理科志向」という概念を設定し、それに満たない者を「理科離れ」の状態にあると定義する。さらに、これまでの理科教育やこれから志向する理科系への意識がどのように、因果関係を持っているか実態を捉え、モデルを構築する。以上によって、どのような教育施策が有効か、提言を行うものである。
著者
伊藤 晃一 イトウ コウイチ Koichi ITO
出版者
千葉大学教育学部授業実践開発研究室
雑誌
授業実践開発研究 (ISSN:18848818)
巻号頁・発行日
vol.2, pp.17-26, 2009-03

子どもたちと学校に招かれた外国人とがなんらかのかかわりをするというような異文化交流の実践のほとんどは、今まで授業の中で行われていた。しかし筆者は、授業の中で行われる異文化交流の実践が、授業がもつ特徴によってむしろ制約されてしまい、本来の意味での異文化交流が出来ていないのではないかという問題意識を持つようになった。本研究は、授業の特徴が異文化交流の実践にどのような影響を及ぼしているのかを詳しく検討した上で、その問題点を指摘し、授業の枠組みをはずした場における異文化交流の実践を作成し、その成果と課題を考察し、学校における新しい異文化交流の可能性を見いだすことを目的としている。実践は、実践時間をあえて授業から切り離し、休み時間に行った。実践の成果としては、子どもたちが多様な仕方で外国人とかかわろうと試行錯誤する様子が見受けられ、それを休み時間に行った成果と結論づけた。一方で、今後このような実践を学校文化の中にどう位置づけていくのかということや、異文化交流ということばが、果たして客観的なことばとして機能するのかということや、子どもたちのかかわりを記述するとはどういうことかという問題も明らかになった。