著者
原 實 川崎 信定 木村 清孝 デレアヌ フロリン ユベール デュルト 落合 俊典 岡田 真美子 今西 順吉 木村 清孝 末木 文美士 岡田 真美子 ユベール デュルト 田辺 和子 落合 俊典 デレアヌ フロリン 松村 淳子 今西 順吉 津田 眞一 北田 信 清水 洋平 金子 奈央
出版者
(財)東洋文庫
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2006

平成18年度より3年間、「古代インドの環境論」と題し、同学の士を誘って我々の専攻する学問が現代の緊急課題とどの様に関連するかの問題を、真剣に討究する機会を持ち得た事は極めて貴重な体験であった。外国人学者を交えて討論を重ねる間に、我々の問題意識はインド思想や佛教の自然観、地球観にまで拡がって行ったが、それらは現代の環境破壊や無原則な地域開発に警告する所、多大なるものがあった。「温故知新」と言われる所以である
著者
落合 俊典 赤尾 栄慶 梶浦 晋 後藤 昭雄 辛嶋 静志 衣川 賢次 デレアヌ フロリン STEFANO Zacchetti 金水 敏
出版者
国際仏教学大学院大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2000

平成12年度より開始され、平成15年度をもって終了した「金剛寺一切経の基礎的研究と新出仏典の研究」では、4ヶ年間に79回の現地調査を実施し、19回の新出仏典研究会で真摯な討論を重ねてきた。この他に諸機関・諸寺院等の調査はもとより、国内外での研究発表も行い活発な研究活動を展開した。その結果、金剛寺一切経の概要を示す目録(暫定版)を完成させ、新出仏典の翻刻とその資料的価値を確定させることができた。一切経の奥書から中世における河内長野近在の書写事業の一端が明かとなった。また書写する人々は奈良写経を尊崇していたことも分かってきた。本研究は従来の一切経調査では試みられなかった現行本との照合を行うとともに、今後の研究の一層の発展を期して一切経のカラーデジタル撮影に取り組んできた。かくして金剛寺一切経4,000余巻の内、1,123巻を撮影しDVD2枚に収録した。その数26,500コマである。この方法に基づいて多くの新知見が得られただけではなく、新たな新出仏典も発見された。その一つは中国の五世紀前葉、鳩摩羅什等によって翻訳された『十誦律』に基づく在家信者のための手引き書であり、これも新出安世高訳『十二門経』と並んで非常に貴重な資料となるであろう。