著者
加藤 康子 三宅 興子 高岡 厚子
出版者
梅花女子大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2006

近年、絵本研究は進んだが、国際比較研究は未だ十分とは言えない。そこで、「狐」「イソップ寓話」という観点から、日本、イギリス、フランスの絵本を比較研究した。まず、各国のイソップ寓話受容と絵本化の流れを確認し、狐が中心となっている話をめぐって、挿絵や絵本作品を収集し、比較分析を行った。結果、イソップ寓話の受容は、各国の文化事情を反映して異なっていることが分かった。日本では、外国からの文化導入に特徴が見出される。このように、三ヶ国の挿絵や絵本には、その国情、文化、画家の個性が色濃く反映していることを確認した。
著者
土居 安子 遠藤 純 小松 聡子 酒井 晶代 三宅 興子 浅岡 靖央 伊藤 元雄
出版者
一般財団法人大阪国際児童文学振興財団
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011

本研究は、明治期の代表的な出版社である博文館の編集者・作家であった故・南部新一(1894~1986)の書簡を調査・研究することである。その成果として、まず、南部書簡を整理、撮影、データ化し、書簡の概要データをホームページで公開することによって、近代文学、児童文学、出版史等の基礎資料の整備ができた。そして、書簡の中から巖谷小波、木村小舟、池田文痴菴、博文館館員等の書簡について研究することで、博文館の児童雑誌の編集、明治・大正・昭和期の児童文学・児童文化の一端を明らかにすることができた。これらの成果は日本児童文学学会、及び当財団紀要で報告し、従来の児童文学研究の枠を広げ、深めることができた。