著者
姫野 完治 益子 典文 生田 孝至 吉崎 静夫 坂本 將暢 細川 和仁 三橋 功一 後藤 康志 古田 紫帆
出版者
北海道教育大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2016-04-01

本研究は、学校及び研究者によって開発・推進された国内外の授業研究方法論をアーカイブ化すること、多様な授業研究の方法論を教師教育において活用可能なプラットフォームとして構築することを目的としており、本年度は次のような取り組みを行った。1)授業研究に関する文献および資料収集と類型案の作成:教育工学分野における授業研究のみならず、関連する他分野や学校現場で行われている授業研究方法について調査し、最終的に構築するプラットフォームの枠組みを検討した。2)稀有な授業研究方法を伝承するためのアーカイブ方法の検討:カード構造化法やプロッティンググラフ(藤岡)、オンゴーイング法(生田)、授業リフレクション(澤本)などをアーカイブ化するための方法について、解説・手順書だけでは伝わらない実践知を伝える手立てについて、伝統芸能のわざの伝承の観点から検討した。3)教師の思考過程を可視化するための主観カメラを用いた授業研究:既存の授業研究法の伝承に加え、最先端の情報機器を用いて授業中の教師の思考過程に接近すべく、ウェアラブルカメラを用いた授業研究方法を開発し、多様な観点から事例研究に取り組んだ。メンバーが所属している都道府県を中心とする8市町村において、現職教師や大学生、指導主事等の授業中および授業観察中の視線映像を収集するとともに、授業中および観察中に見ていたこと、考えていたこと等を聞き取り、既存の客観カメラでは対象化できなかった教師の思考過程を分析した。4)授業研究プラットフォームの活用方法の検討:今後教員養成の中心を担う教職大学院で指導を担う研究者教員と実務家教員を対象としてアンケート調査を行い、授業研究プラットフォームの活用場面や方法、配慮点等を考察した。
著者
南部 昌敏 浦野 弘 三橋 功一 小林 稔 井上 久祥 城間 祥子
出版者
上越教育大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2010

知識伝達型、問題解決型、省察型の研修スタイルを必要に応じて組み合わせた「協働と省察の継続と積み上げによる校内教員研修標準モデル」を構築し、実践した結果、教員の授業力と児童の学力の向上及び学習習慣の習得が明らかとなった。校内教員研修の効果は、全ての教員の行動変容として表れ(レベル3)、教職員一丸となって学校組織全体の自律的な取り組みも実現した(レベル4)。また、ニーズに応じた多様な集合型研修を行った結果、どの研修でもワークショップ型研修は好意的に受け止められ、授業力の向上に向けた改善点の明確化に寄与したことが確かめられた。