著者
石井 営次 乾 美智子 高橋 美帆 塚本 晶子 林 茂美 三浦 和美
出版者
(社)大阪生活衛生協会
雑誌
生活衛生 (ISSN:05824176)
巻号頁・発行日
vol.35, no.5, pp.228-232, 1991-09-10 (Released:2010-03-11)
参考文献数
3
被引用文献数
1

Bacterial contamination in tableware sponge polishers for kitchen use was examined and means for sterilization were sought. Among 36 polishers including 4 for use at places of business, a colony forming unit for each polisher measured by standard plate count, exceeded 109 in 21 polishers, and 108 in 32 polishers, of which a number of coliforms in MPN was more than 106 in each polisher. Although no Salmonella could be detected, Staphylococcus aureus and Bacillus cereus were found in 9 and 15 polishers, respectively. Polishers treated with boiling water every day and which dried easily showed a low number of bacterium, from 102 to 103. Bacterial contaminated polishers were sterilized by boiling water for more than 30 seconds every day, but not by chemicals or disinfectant. Salmonella, S. aureus, and Escherichia coli were found capable of growing in polishers at 25°C.
著者
今井 健介 三浦 和美 飯田 博之 藤崎 憲治
出版者
日本応用動物昆虫学会
雑誌
日本応用動物昆虫学会誌 (ISSN:00214914)
巻号頁・発行日
vol.55, no.3, pp.147-154, 2011-08-25 (Released:2011-09-02)
参考文献数
24

クズは日本から北米へ導入されて害草化し,アメリカ合衆国では侵略的外来植物とされている.アメリカにおけるクズの生物的防除に資する目的で,原産国である日本におけるクズの天敵相を調査し,2004年~2005年に近畿地方を中心に行った野外調査と文献調査により48種のクズ食者を確認した.そのうち20種は先行研究で作成された日本産クズ天敵リストに掲載されていない種であった.これらの中で導入可能なクズの単食性天敵と推察されたのは,食性が知られていない3種,エゾコハナコメツキParacardiophorus subaeneus yasudai Ohira,ヨスジヒシウンカReptalus quadricinctus Matsumura,およびコガタヒメアオシャクJodis orientalis Wehrliであった.また,本調査で明らかになった近畿地方のクズ天敵相(41種)と鹿児島市における先行研究の結果(62種)を比較したところ,2地域間の共通種は21種で,天敵相に大きな違いが認められた.同様に,既存の日本産天敵リストと本研究の結果を併せた129種を,先行研究で報告された中国産天敵リストの116種と比較したところ,2国間の共通種は15種でさらに大きな差が認められた.このように調査地点により天敵相が大きく異なることから,気候等の環境条件の異なる多くの地点で探索することが有効な導入天敵の発見につながる可能性が示唆された.しかし,本調査の近畿地方における調査時間と累積発見種数との関係を解析したところ,今回の天敵探索方法による発見種数は飽和に近づいており,今後も天敵の探索を継続するなら,別の地域における調査や別の調査手法の導入が必要と考えられた.
著者
今井 健介 三浦 和美 飯田 博之 藤崎 憲治
巻号頁・発行日
vol.55, no.3, pp.147-154, 2011 (Released:2012-12-03)

クズは日本から北米へ導入されて害草化し、アメリカ合衆国では侵略的外来植物とされている.アメリカにおけるクズの生物的防除に資する目的で、原産国である日本におけるクズの天敵相を調査し、2004年~2005年に近畿地方を中心に行った野外調査と文献調査により48種のクズ食者を確認した.そのうち20種は先行研究で作成された日本産クズ天敵リストに掲載されていない種であった.これらの中で導入可能なクズの単食性天敵と推察されたのは、食性が知られていない3種、エゾコハナコメツキParacardiophorus subaeneus yasudai Ohira、ヨスジヒシウンカReptalus quadricinctus Matsumura、およびコガタヒメアオシャクJodis orientalis Wehrliであった.また、本調査で明らかになった近畿地方のクズ天敵相(41種)と鹿児島市における先行研究の結果(62種)を比較したところ、2地域間の共通種は21種で、天敵相に大きな違いが認められた.同様に、既存の日本産天敵リストと本研究の結果を併せた129種を、先行研究で報告された中国産天敵リストの116種と比較したところ、2国間の共通種は15種でさらに大きな差が認められた.このように調査地点により天敵相が大きく異なることから、気候等の環境条件の異なる多くの地点で探索することが有効な導入天敵の発見につながる可能性が示唆された.しかし、本調査の近畿地方における調査時間と累積発見種数との関係を解析したところ、今回の天敵探索方法による発見種数は飽和に近づいており、今後も天敵の探索を継続するなら、別の地域における調査や別の調査手法の導入が必要と考えられた.