著者
三浦 多佳史 プラパー セーントーンスック
出版者
独立行政法人国際交流基金
雑誌
国際交流基金日本語教育紀要 (ISSN:13495658)
巻号頁・発行日
no.10, pp.85-99, 2014-03

国際交流基金バンコク日本文化センター(以下JFBKK)では、タイの中等教育で、週1、2回の少ない時間で日本語を学ぶ学習者を対象にした新しい教材の開発を進めてきた。『こはるシリーズ』と呼ばれるその教材に関し、ひらがな教材『こはるといっしょに ひらがなわぁ〜い』についてはすでに開発過程の報告を行ったが、本稿では続いて出版された場面会話と日本文化を学ぶ教材についての開発過程を報告し、拡大する中等教育段階の日本語学習者に必要とされる教材とはどのようなものかについて考察した。この教材の完成によって、タイの中等教育では、たくさんの時間を使って学ぶ学習者向けの教材と、少ない時間を使って学ぶ学習者向けの教材の2種類が用意されたことになる。
著者
川嶋 恵子 和栗 夏海 宮崎 玲子 田中 哲哉 三浦 多佳史 前田 純子 Keiko KAWASHIMA Natsumi WAGURI Reiko MIYAZAKI Tetsuya TANAKA Takashi MIURA Sumiko MAEDA
出版者
国際交流基金
雑誌
国際交流基金日本語教育紀要 (ISSN:13495658)
巻号頁・発行日
no.11, pp.37-52, 2015

JF 日本語教育スタンダード準拠の海外の成人向け教科書『まるごと日本のことばと文化』の開発に合わせ、関西国際センターでは、この教科書を使って学ぶ学習者のためのサポートサイト「まるごと+(まるごとプラス)」を開発した。「『日本語を使ってできること』が増やせる」、「『リアリティ』のある練習ができる」、「大人が『楽しく使える』」の3つをキーコンセプトとして定め、課題遂行を意識した練習、異文化理解のための情報やきっかけを提供するサイトを目指すこととした。「まるごと+」は教科書の「入門A1」、「初級1 A2」の2つのレベルに対応した種々のコンテンツを提供しており、動画を使った会話練習や異文化理解のためのコンテンツを中心に、学習者や教師から好評を得ている。本稿では、「まるごと+」の開発方針とそれをどのように具現化したか、また、サイトの反響を報告する。