著者
外山 大介 川原 一仁 山下 實 西山 和夫 水光 正仁 三浦 道雄
出版者
Japanese Society for Food Science and Technology
雑誌
日本食品工業学会誌 (ISSN:00290394)
巻号頁・発行日
vol.40, no.10, pp.713-719, 1993-10-15 (Released:2010-01-20)
参考文献数
13
被引用文献数
3 3

ソバの新しい利用法に着目して,試験の原料にソバ,対照の原料に米,大麦を用いてそれぞれ麹を造り,各酵素活性を測定し,ソバが麹原料として適しているか検討した.次に各麹を用いて仕込んだ味噌について成分分析及び官能検査を行いソバ味噌の特徴を検討した.(1) ソバ麹のα-アミラーゼ及びグルコアミラーゼ活性は他の麹と比較して若干低い値であったが,味噌醸造には十分なものが得られた.(2) ソバ麹の酸性プロテアーゼは,他の麹よりやや高い活性が得られた.一方,中性及びアルカリ性プロテアーゼにおいては,ソバ麹はその他の麹と比較して数倍の活性が得られた.すなわち,原料のC/N比が低いと,中性及びアルカリ性プロテアーゼ活性が高くなるというこれまでの報告を確認できた.(3) 味噌の熟成度の指標であるタンパク質溶解率及び分解率,酸度I及びIIは,ソバ味噌が他の味噌より高い値を示した.(4) 遊離アミノ酸含量もソバ味噌が他の味噌より高い値であった.(5) ソバが有するルチンは,味噌の醸造過程で分解するようであったが,熟成30日目の味噌においても残存することを確認した.(6) 官能検査を行ったところ,ソバ味噌は色について評価が低かったものの,味,香り,組成では他の味噌に比べ遜色がなく,むしろ良い評価を受けた.また,ソバ味噌にはソバそのものの香りがあった.
著者
小島 正秋 外山 信男 藤井 昇 橋爪 昭人 三浦 道雄 日高 敏郎 玉井 理 駒形 和男
出版者
Japan Society for Bioscience, Biotechnology, and Agrochemistry
雑誌
日本農芸化学会誌 (ISSN:00021407)
巻号頁・発行日
vol.61, no.10, pp.1341-1345, 1987

8回にわたる高農めぐりも今回で終りを迎えます.前回の千葉高等園芸の場合と同じく,座談会に出席の先生は,高農から新制大学の創立時に入学され,母校に教鞭をとっておられる方々がほとんどでありました.<br> 和気あいあいに想い出がそのまま高農から宮崎大学農学部への歴史を追うことになりました.司会の駒形先生もにれが最後の御気持からか,大変リラックスされて,従来とはやや異なる内容となりました.<br> 座談会のために奔走してくださった宮崎大学の三浦道雄先生をはじめ御協力いただいた先生方に心から御礼申し上げます.(編集部)