著者
三谷 健 太田 恭平 小松 泰喜
出版者
公益社団法人日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学 (ISSN:02893770)
巻号頁・発行日
vol.36, no.5, pp.261-266, 2009-08-20 (Released:2018-08-25)
参考文献数
18
被引用文献数
2

【目的】身体機能,認知症の行動心理症候(以下BPSD:Behavioral and psychological Symptoms of Dementia)に注目し,入所者の転倒の特徴を明らかにすることを目的とした。【対象と方法】対象は介護老人保健施設2施設の入所者で,日常生活での移動手段が歩行であり,MMSE23点以下の入所者45名である。過去6ヶ月間の転倒歴,10m歩行速度,10m歩行歩数,Timed up and go test,Mini-mental State Examination,BPSDについて調査し,転倒群,非転倒群の比較検討を行った。【結果】転倒者18名,非転倒者27名であり,群間比較の結果,転倒群において10m歩行速度の低下,攻撃性の出現頻度が高い結果であった。【結論】入所者の転倒の特徴として,歩行速度の低下,BPSDの攻撃性の出現といった具体的な行動が問題となることが示唆された。身体機能,BPSD両側面からのアプローチを検討することが,今後の転倒予防につながる可能性がある。
著者
緑川 亨 小松 泰喜 三谷 健 東郷 史治
出版者
一般社団法人 日本老年医学会
雑誌
日本老年医学会雑誌 (ISSN:03009173)
巻号頁・発行日
vol.51, no.2, pp.184-190, 2014 (Released:2014-05-23)
参考文献数
30
被引用文献数
1 3

目的:介護施設に入所する認知機能低下者に対して発光ダイオード(LED)を用いて光を照射することによって,睡眠関連症状を含む行動・心理症状(BPSD)および介護者負担が軽減するかどうかを検討することを目的とした.方法:対象は介護老人保健施設に入所する認知機能低下者8名(男性4名,女性4名,平均年齢79.9±9.1歳)で,平均Mini-Mental State Examination(MMSE)スコアは9.8±4.6点であった.LEDによる光照射は9:00~9:30に眼前照度2,000 luxで実施した.その間,対象者は折り紙や塗り絵などの作業課題を遂行していた.照射する光の色温度は12,000 K(青空色)または2,400 K(夕暮れ色)とし,それぞれ連続6日間(月曜日から土曜日)行った.6日間の連続照射週とその前後1週間の計3週間を1セッションとして4名は12,000 K,2,400 Kの順序で,残りの4名は2,400 K,12,000 Kの順序で計2セッションの調査を実施した.なお,各セッションの間は4週間以上とした.全般的認知機能についてはMMSE,焦燥性興奮についてはコーエン・マンスフィールドagitation評価表(CMAI),精神機能と介護者負担については日本語版Neuropsychiatric Inventory施設版(NPI-NH),担当介護士の介護負担度については日本語版Zarit介護負担尺度短縮版(J-ZBI)を用いて各週の最終日に調査した.結果:12,000 Kでは,NPI-NHの重症度スコア,職業的負担度スコア,合計スコア,CMAIの非攻撃的行動スコアが照射前週と比較して照射週または照射後週に有意に(P<0.05)減少した.また,各下位項目については,NPI-NHの「睡眠」スコアおよび「無関心」スコアが照射後週に照射前週と比較して有意に(P<0.05)減少した.一方,2,400 Kではいずれの評価指標においても有意な変化は認められなかった.また,MMSEスコアとJ-ZBIスコアについては,どちらの色温度でも有意な変化は認められなかった.結論:施設入所中の認知機能低下者の睡眠関連症状を含むBPSD,またその介護者の負担は光環境と関連し,これらは認知機能低下者が作業活動をする間に短波長成分を多く含む照明光の照度を増大させることでも改善しうることが示唆された.
著者
東山 文 山田 功治 大家 舞 辻口 裕介 星野 奈央 三谷 健太郎 永田 元康
出版者
一般社団法人 システム制御情報学会
雑誌
システム制御情報学会 研究発表講演会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.5, pp.216, 2005

本論文では、負荷分散を考慮した非同期データ複製システムについて提案する。我々が提案するデータ複製のプロトコルは、トランザクションのログの利用および同期周期間隔における特定のレプリカサーバから主コピーサーバへのデータ更新情報の反映によって、特徴付けられる。また、ワークフロー管理機能を採用し、クライアント、ワークフローコントローラおよびサーバから構成される3層構造モデルによってトランザクションのスケジューリングを行い、効率よい処理を目指す。さらに、プロトコルの実装について報告する。