著者
上山 輝 山田 奈都美
出版者
富山大学人間発達科学部
雑誌
富山大学人間発達科学部紀要 (ISSN:1881316X)
巻号頁・発行日
vol.3, no.2, pp.177-187, 2009

本論は,デジタルコンテンツの分析方法を探るための研究の基礎を構成するものである。コンテンツの質的評価を想定した場合,定性的な特徴をどのようにとらえるかについては,ユーザまたは鑑賞者それぞれの個人差が大きく,主観的な見方を総合しただけでは捉えにくい。従ってユーザがコンテンツと接する状況を網羅するような質的評価を目指す前に,まず特定の定性的な特徴に限定してコンテンツの質に影響する諸要因を考える必要があると考える。ただし,映画,音楽,演劇などは,それぞれのジャンルによって定性的な特徴が複合的に出現する(コメディ映画の感動シーンを総合的な評価から分離できるか,など)。これらの複雑さに取り組む前段階として,本論では定性的な特徴を「笑い」に限定し,落語,漫才,コントなどの「笑芸」のうち,「コント」に焦点をあてて,一組のユニットの作品群を題材として,笑いとの関係について考察するものである。
著者
上山 輝 山田 奈都美
出版者
富山大学人間発達科学部
雑誌
富山大学人間発達科学部紀要 (ISSN:1881316X)
巻号頁・発行日
vol.3, no.2, pp.177-187, 2009-03

本論は,デジタルコンテンツの分析方法を探るための研究の基礎を構成するものである。コンテンツの質的評価を想定した場合,定性的な特徴をどのようにとらえるかについては,ユーザまたは鑑賞者それぞれの個人差が大きく,主観的な見方を総合しただけでは捉えにくい。従ってユーザがコンテンツと接する状況を網羅するような質的評価を目指す前に,まず特定の定性的な特徴に限定してコンテンツの質に影響する諸要因を考える必要があると考える。ただし,映画,音楽,演劇などは,それぞれのジャンルによって定性的な特徴が複合的に出現する(コメディ映画の感動シーンを総合的な評価から分離できるか,など)。これらの複雑さに取り組む前段階として,本論では定性的な特徴を「笑い」に限定し,落語,漫才,コントなどの「笑芸」のうち,「コント」に焦点をあてて,一組のユニットの作品群を題材として,笑いとの関係について考察するものである。
著者
山田 斗志希 上山 輝
出版者
富山大学人間発達科学部
雑誌
富山大学人間発達科学部紀要 (ISSN:1881316X)
巻号頁・発行日
vol.14, no.2, pp.93-103, 2020

本来,ビデオゲーム(以下「ゲーム」)とは,コンピュータを応用したインタラクティブな遊びを探求・追求するデジタルコンテンツである。このため,悪役は必要ないはずであるが,現在ではゲームのストーリーに悪役が登場する状況は当然になっている。この状況に至った通説として考えられるのは,主にハードウェアの発展の影響を加味した議論であるが,悪役といった定性的な要素と強く関連するのは,むしろソフトウェアの発展ではないだろうか。そこで本稿では,対戦相手の変容とストーリーの定着過程に注目してゲームの歴史を構築し,それに基づいて,対戦相手が悪役へと至るプロセスと開発者たちのクリエイティビティとの関係について考察を行った。
著者
山田 斗志希 上山 輝
出版者
富山大学人間発達科学部
雑誌
富山大学人間発達科学部紀要 (ISSN:1881316X)
巻号頁・発行日
vol.13, no.2, pp.285-295, 2019

本稿は,5つのコンテンツ形態(映画・アニメーション・ゲーム・小説・漫画)における物語に登場する250体の悪役の発言の分析を行った結果をまとめたものである。悪役の発言はすべてテキストデータとして扱い,分析は,テキストマイニングを使った「共起ネットワーク分析」と「クラスター分析」を行った。その結果,発言によって分類されたクラスターと個々のクラスターの悪役の特徴とに関連性が見られた。また物語の作り手がどのように悪役を作っているのかについて分析結果をもとに考察した。
著者
山田 斗志希 上山 輝
出版者
富山大学人間発達科学部
雑誌
富山大学人間発達科学部紀要 = Memoirs of the Faculty of Human Development University of Toyama (ISSN:1881316X)
巻号頁・発行日
vol.13, no.2, pp.285-295, 2019-03-20

本稿は,5つのコンテンツ形態(映画・アニメーション・ゲーム・小説・漫画)における物語に登場する250体の悪役の発言の分析を行った結果をまとめたものである。悪役の発言はすべてテキストデータとして扱い,分析は,テキストマイニングを使った「共起ネットワーク分析」と「クラスター分析」を行った。その結果,発言によって分類されたクラスターと個々のクラスターの悪役の特徴とに関連性が見られた。また物語の作り手がどのように悪役を作っているのかについて分析結果をもとに考察した。
著者
山田 斗志希 上山 輝
出版者
富山大学人間発達科学部
雑誌
富山大学人間発達科学部紀要 = Memoirs of the Faculty of Human Development University of Toyama (ISSN:1881316X)
巻号頁・発行日
vol.11, no.2, pp.89-101, 2017-03-15

本稿では,主として文献等による問題の抽出と分析を試みる。具体的には主として物語を有するコンテンツを取りあげるだけでなく,個人の考えが表明されている文献,インタビューやテレビ番組での発言なども対象とする。本稿では以下の3点について考察することを目的とする。1)「孤独」の意味における「状態」と「感覚」の関係2)メディア表現における「孤独」とネガティブなイメージの連想について3)「孤独」と「社会におけるコミュニケーション能力不足」の同一視について