著者
齋藤 佑樹 上江洲 聖 金城 正太 友利 幸之介 東 登志夫
出版者
日本作業療法士協会
巻号頁・発行日
pp.22-31, 2012-02-15

要旨:我々は,作業に焦点を当てた目標設定における意思決定を共有するためのiPad用アプリケーションである作業選択意思決定支援ソフト(ADOC)を開発した.ADOCでは,日常生活上の作業場面のイラスト94項目の中からクライエントにとって重要な作業をクライエントと作業療法士がそれぞれ選び,協業しながら目標設定を行う.今回,重度失語症のA氏に対してADOCを用いた結果,A氏が意味のある作業に気付き,作業に焦点を当てた実践へと展開するきっかけを作ることができた.この経験から,ADOCは意思疎通が困難なクライエントとの作業に焦点を当てた意思決定の共有を促進する有用なツールであることが示唆された.
著者
上江洲 聖
出版者
三輪書店
巻号頁・発行日
pp.422-423, 2021-05-15

●選択肢が少なすぎるか,多すぎるかよりも,選択できないことが苦しい 居酒屋で酔って眺める議論のようだった. 前提に基づいて結論を主張する者,事実に基づいて推論する者,仮説の検証を試みる者.論点がズレていることもあった.多角的な視点を絡み合わせて解決の糸口がみえそうなこともあった.報道番組,報道番組のフリをしたワイドショー,新聞,ネットに拡散された情報をかき集めて議論する人たちの会話が嫌でも耳に入り込んできた.新型コロナウイルスが日本に広がって1年以上が経過した.