著者
梅木 秀雄 下郡 信宏 横田 健彦
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告 (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2000, no.63, pp.25-30, 2000-07-11
被引用文献数
6

ネットワークコミュニティ形成のライフサイクルにおいて、コミュニティの発生と安定化をそれぞれ支援する2つのシステムLOUISとVoteについて説明する。LOUISでは、双方向協調フィルタリングにより関心を共有するユーザー間でのインタラクションを支援している。一方、Voteでは、投票に基づく協調的信頼度モデルによりコミュニティの安定化やサイレンとマジョリティの顕在化を促進させている。
著者
下郡 信宏 坪井 創吾
出版者
情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.51, no.9, pp.1951-1959, 2010-09-15

英語を母国語としない人が英語で会話を行う際に,音声認識によって自動生成された英語字幕を提示すると,理解度が向上するか実験により調べた.55名の英語能力の異なる被験者に対しTOEICのリスニング試験を,音声認識特有の誤りを含む字幕を提示しながら行った.その結果,TOEICレベルC(470~730点)の被験者に単語正解精度80%以上の字幕を提示した場合に成績が有意に向上した.TOEICレベルCは日本人受験者の約半数が属するレベルであり,単語正解精度80%は現在の音声認識システムを注意して使用すれば達成可能な精度であることから,音声認識によって自動生成された英語字幕でも会話の理解を支援することが十分に可能であることが確認できた.We conducted an experiment to determine whether caption created by automatic speech recognition (ASR) will help non-native English speakers understand English conversation. 55 subjects with different English skill took the TOEIC listening tests while showing caption which includes recognition errors typical to ASR. There was significant difference when captions with accuracy more than 80% was presented to subjects with level C (score 470-730) on the TOIEC proficiency scale. Since about 50% of the Japanese TOEIC examinee fall under level C, and accuracy 80% can be achieved by current ASR technology, we conclude that caption generated by ASR is useful to non-native English speakers to understand English conversation.