著者
杉山 みち子 中島 昌子 森内 幸子
出版者
The Japan Society of Home Economics
雑誌
家政学雑誌 (ISSN:04499069)
巻号頁・発行日
vol.37, no.5, pp.323-330, 1986-05-20 (Released:2010-03-10)
参考文献数
17

中年期男性 (40~60歳) の身体的な機能低下から老化を意識する年齢ならびにその様相について調査・観察を行った.1) 男性においては, 身体的な機能低下 (老眼鏡の使用, 眼精疲労, 睡眠障害など), ならびに精神・心理的な変化 (物忘れしやすくなった, 懐古的になった) を意識するものは, 45歳から50歳にかけて比較的多く観察された.2) 身体的な機能低下の後に, 精神・心理的な変化のみられることが, 概括的に観察された.3) 眼精疲労を意識する年齢は, 他の身体的な機能低下ならびに精神・心理的な変化を意識する年齢と高い相関関係を示した.4) 嗜好の変化を意識しているものは約10%であった.5) 眼精疲労を意識する年齢には, 居住地域, 職業, 性格などの影響する可能性が観察された.