著者
中本 淳
出版者
日本財政学会
雑誌
財政研究 (ISSN:24363421)
巻号頁・発行日
vol.5, pp.157-172, 2009 (Released:2022-07-15)
参考文献数
19

我が国の公共事業関係費は,財政再建の過程で大きく削減されてきた。本稿では,動学的一般均衡モデルを構築し,公共投資削減のマクロ経済効果および最適水準について考察した。また,モデルの中に人口動態の変化を取り入れることで,少子高齢化の進展が,これらの結果にどのような影響を与えるかについても考察した。 先行研究を参考にパラメーターを設定して数値計算を行った結果,公的資本投資の削減は,社会厚生を約1%減少させる。また,少子高齢化の進展を考慮に入れて同様の計算をすると,社会厚生の減少は約2%となった。すなわち,少子高齢化の進展を考えると,余力のあるうちに貯蓄・投資をしておくことがより望ましい。また,少子高齢化がマクロ経済に与える影響としては,少子化による1人当たり資本装備率の上昇よりも,高齢化による相対的な消費者人口の増大の効果が大きく,このことから高齢者を労働市場に参加させる仕組みの構築が必要であろう。
著者
平島 洋 奥平 清昭 中本 淳 村上 浩之 鈴木 裕武 山上 隆正 西村 純 太田 茂雄 並木 道義 宮岡 宏 佐藤 夏雄 藤井 良一 小玉 正弘
出版者
宇宙航空研究開発機構
雑誌
宇宙科学研究所報告. 特集 (ISSN:02859920)
巻号頁・発行日
vol.17, pp.115-134, 1986-10

1985年7月に, 南極昭和基地の共役点であるノルウェーにおいてオーロラ観測の国際共同観測を実施した。日本側の大気球観測は, 地上から直接観測することが難しい降下電子, 自然電波および電離層電場等の時間および空間変動の観測が目的であった。気球搭載観測器としては, オーロラX線撮像装置とVLF受信機であった。日本側の気球は1985年7月2日と7月5日の2回放球した。本論文では, 7月5日に放球され, 観測されたオーロラX線現象について述べる。オーロラX線撮像装置として, 従来から用いていた無機シンチレータを1次元に配置したものと, 厚型のリチウム・ドリフト型Si(Li)半導体検出器の2次元撮像装置を用いた。解析の結果, このオーロラX線現像は, 7月6日23時25分(U. T.)頃に始まり, 数分間継続し, 約50km/minの速度で北西から南東の方向に移動していたことが明らかになった。