著者
福島 紳 小玉 正弘 宮崎 友喜雄
出版者
国立極地研究所
雑誌
南極資料 (ISSN:00857289)
巻号頁・発行日
vol.11, pp.894-898, 1961-01

当初,南極観測用に製作された宇宙線中性子観測装置は,IGY用として設計されたもので,全体の重量が6トンを超えるため,ヘリコプター輸送に適さない.そこで重量軽減化の方法として,(1)ニュートロン減速剤として,パラフィンの代りに現地の海水を利用する.(2)真空管方式の増幅,計数装流をすべてトランジスター化する.の2点から,新しい観測装置を製作した.この装置は重量約500kgで,第4次観測隊により無事基地へ空輪された.観測は1960年3月3日より開始された.観測結果の一部として,日平均値の変化及び5月4日の宇宙線異常増加の結果を示した.
著者
山上 隆正 藤井 正美 西村 純 村上 浩之 平島 洋 奥平 清昭 梶原 正男 小玉 正弘
出版者
東京大学宇宙航空研究所
雑誌
東京大学宇宙航空研究所報告 (ISSN:05638100)
巻号頁・発行日
vol.13, no.3, pp.p901-920, 1977-09

トンプソン(地磁気緯度66.9゜N)でオーロラX線の気球観測を1975年4月8日UT,9日UTに行った.観測装置としては天頂方向を向いた全視野角70°のNaI(TI)カウンタ,天頂角17.5°に傾いた全視野角35゜のNaI(TI)カウンタ,および天頂方向で10°のtransmission hand幅をもったmodulation colhmator付きNaI(TI)カウンタを用いた X線のエネルギー範囲は15~85KeVである. カウンタをとりつけたゴンドラを3 rpmで回転させ,方位角をGAで測定した.ノマックグラウンドX線の10~10^4倍に達する活発なオーロラX線バーストを多数回観測した.特に4月9日UTの観測ではLTで真夜中頃,特長あるオーロラX線バーストの2 eventsが観測され,それらのeventsの詳しい解析が行われた.0532 UTに観測したeventでは直経20 kmのオーロラX線源が16秒間,2km s^<-1>の速さで北西から南東に移動した.もう一つのeventでは0613 UTから2分間にわたって真南の方向からのオーロラX線を観測した.この場合は,オーロラX線源として円板型とarc型の二通りのモデルを仮定してsimulation計算を行い,観測と比較しオーロラX線源の方向と大きさをきめた.資料番号: SA0124790000
著者
小玉 正弘
出版者
山梨医科大学
雑誌
山梨医科大学紀要 = 山梨医科大学紀要 (ISSN:09105069)
巻号頁・発行日
no.3, pp.50-56, 1986

宇宙線によって大気中で生成された二次宇宙線中性子つまり大気中性子が土壌中を伝搬するとき、土壌成分だけでなく、土壌中に含まれる水分による散乱と吸収の影響を大きく受けて減衰する。大気中性子と土壌水分量との定量的関係を地表からの深さの関数として実験的に求め、前者が後者のリモートセンシングに利用できる可能性を示す。地表面上下附近での大気中性子の振舞を考察しつつ、宇宙線の土壌科学的応用について述べる。
著者
小玉 正弘
出版者
公益社団法人 日本雪氷学会
雑誌
雪氷 (ISSN:03731006)
巻号頁・発行日
vol.39, no.4, pp.207-211, 1977
著者
石田 喜雄 小玉 正弘 Yoshio ISHIDA Masahiro KODAMA
雑誌
南極資料 (ISSN:00857289)
巻号頁・発行日
vol.35, pp.1-21, 1969-07

At Syowa Station, Antarctica, the cosmic-ray neutron observation was made, at the initial stage, with the IGY-type neutron monitor during the period from March 1960 to December 1961. On the opportunity of IQSY, a new type of cosmic-ray meter, IQSY-type neutron monitor, was developed by CARMICHAEL. In February 1967, the IQSY-type neutron monitor consisting of three counters (3-NM-64) was installed at Syowa Station in the 8th Japanese Antarctic Research Expedition. In February 1968 seven counters were added and two more in February 1969, finally twelve counters. The recording system for observation comprises the so-called multiplicity meter, by which the counting rates are divided into six channels, multiplicity=1 to more than 6, according to the neutron multiplicity detected within the gating time of 1 m sec. The counting rates are automatically printed and punched on a tape every ten minutes. This readout equipment became duplex since February 1968. The cosmic-ray observation room was specially designed so as to avoid influence of snowdrift around the building in which the neutron monitor is installed, and also to keep the room temperature constant throughout the year. In practice, no snow effect on the neutron intensity was recognized and the room temperature was 20°±1℃ in 1967. This report describes details of the cosmic-ray neutron observation in 1967-1968 and some results deduced from data analyses The atmospheric effect, the diurnal variation and the Forbush decrease were investigated in connection with the neutron multiplicity, particularly with regard to the remarkable Forbush event in May 1967.
著者
福島 紳 小玉 正弘 宮崎 友喜雄 Shin FUKUSHIMA Masahiro KODAMA Yukio MIYAZAKI
雑誌
南極資料 (ISSN:00857289)
巻号頁・発行日
vol.11, pp.894-898, 1961-01

当初,南極観測用に製作された宇宙線中性子観測装置は,IGY用として設計されたもので,全体の重量が6トンを超えるため,ヘリコプター輸送に適さない.そこで重量軽減化の方法として,(1)ニュートロン減速剤として,パラフィンの代りに現地の海水を利用する.(2)真空管方式の増幅,計数装流をすべてトランジスター化する.の2点から,新しい観測装置を製作した.この装置は重量約500kgで,第4次観測隊により無事基地へ空輪された.観測は1960年3月3日より開始された.観測結果の一部として,日平均値の変化及び5月4日の宇宙線異常増加の結果を示した.
著者
福島 紳 小玉 正弘 牧野 忠男 宮崎 友喜雄 Shin FUKUSHIMA Masahiro KODAMA Tadao MAKINO Yukio MIYAZAKI
雑誌
南極資料 (ISSN:00857289)
巻号頁・発行日
vol.20, pp.1707-1732, 1964-02

第1次から第6次までの,南極観測船「宗谷」船上で行なった宇宙線強度の観測データの最終結果を集録した.地磁気緯度並びにdipole modelのcut off rigidityも同時に与えてある.
著者
福島 紳 小玉 正弘 牧野 忠男 宮崎 友喜雄
出版者
国立極地研究所
雑誌
南極資料 (ISSN:00857289)
巻号頁・発行日
vol.20, pp.1707-1732, 1964-02

第1次から第6次までの,南極観測船「宗谷」船上で行なった宇宙線強度の観測データの最終結果を集録した.地磁気緯度並びにdipole modelのcut off rigidityも同時に与えてある.

1 0 0 0 OA 宇宙線雪量計

著者
小玉 正弘
出版者
公益社団法人 日本雪氷学会
雑誌
雪氷 (ISSN:03731006)
巻号頁・発行日
vol.39, no.4, pp.207-211, 1977-12-30 (Released:2009-09-04)
参考文献数
9
著者
平島 洋 奥平 清昭 中本 淳 村上 浩之 鈴木 裕武 山上 隆正 西村 純 太田 茂雄 並木 道義 宮岡 宏 佐藤 夏雄 藤井 良一 小玉 正弘
出版者
宇宙航空研究開発機構
雑誌
宇宙科学研究所報告. 特集 (ISSN:02859920)
巻号頁・発行日
vol.17, pp.115-134, 1986-10

1985年7月に, 南極昭和基地の共役点であるノルウェーにおいてオーロラ観測の国際共同観測を実施した。日本側の大気球観測は, 地上から直接観測することが難しい降下電子, 自然電波および電離層電場等の時間および空間変動の観測が目的であった。気球搭載観測器としては, オーロラX線撮像装置とVLF受信機であった。日本側の気球は1985年7月2日と7月5日の2回放球した。本論文では, 7月5日に放球され, 観測されたオーロラX線現象について述べる。オーロラX線撮像装置として, 従来から用いていた無機シンチレータを1次元に配置したものと, 厚型のリチウム・ドリフト型Si(Li)半導体検出器の2次元撮像装置を用いた。解析の結果, このオーロラX線現像は, 7月6日23時25分(U. T.)頃に始まり, 数分間継続し, 約50km/minの速度で北西から南東の方向に移動していたことが明らかになった。
著者
平島 洋 山上 隆正 宮岡 宏 奥平 清昭 小玉 正弘
出版者
宇宙航空研究開発機構
雑誌
宇宙科学研究所報告. 特集 (ISSN:02859920)
巻号頁・発行日
vol.24, pp.113-128, 1989-12

10km のオーダーの細部空間構造をもったオーロラ X 線像が, 二次元 X 線像観測装置によって1985年7月6日に北極域オーロラ帯のL=5.2の地点で観測された。同時に活発なオーロラが, 南極昭和基地付近の地磁気共役な位置に出現した。局所的な高エネルギー電子降下が, 沿磁力線電場の効果を定量的に評価することによって調べられた。捕捉電子が沿磁力線電場によって加速されることにより高エネルギー電子降下が十分に起ることが示唆される。