著者
竹下 浩 奥秋 清次 中村 瑞穂 山口 裕幸
出版者
一般社団法人 日本教育心理学会
雑誌
教育心理学研究 (ISSN:00215015)
巻号頁・発行日
vol.64, no.3, pp.423-436, 2016
被引用文献数
4

近年日本の製造業で生産技術者の育成が急務となっており, 高等教育でも「ものづくりPBL」の取り組みが増加している。しかし実際のチームワーク形成過程は解明されておらず, 効果的な授業評価法を確立するために, その解明が求められている。そこで本研究は, ものづくり型PBLのチームワーク形成プロセスを説明・予測できる理論モデルを提示する。6校13名からデータを収集, 修正版グラウンデッド・セオリー・アプローチで分析した結果, 42の概念が生成された。ものづくり型PBLにおけるチームワークの形成プロセスは, ものづくり・チーム活動・スキル蓄積という3つの過程で構成されており, 主な特徴は以下の3点である。(1) 製作段階ごとにスキルが試される結果, ものづくり過程はチームワーク形成過程に強制力を有していた。(2) チーム活動課程は, サブチーム(製作物の専攻科別担当チーム)の形成から発達し, 協業あるいは孤島化へと至る。(3) 成員はものづくりを目的としてチーム活動する一方, チーム活動の派生物としてスキルを習得していく。考察では, 先行研究では説明できない点を議論する。さらに, 高等教育や企業の人材育成への示唆を提示する。
著者
千葉 正伸 市川 修 中村 瑞穂 杉本 旭 鞍田 崇
出版者
一般社団法人 日本機械学会
雑誌
日本機械学会論文集 (ISSN:21879761)
巻号頁・発行日
vol.83, no.849, pp.16-00548-16-00548, 2017 (Released:2017-05-25)
参考文献数
14

Bolts are loosened by various external forces applied to them and due to their aging degradation. Bolt looseness has caused an unending stream of serious accidents and disasters. In order to prevent accidents due to bolt looseness, visual inspection is still important and indispensable at present. On the other hand, though periodic inspection of some mechanical equipment has been obligated by law, most daily inspection before starting operation and the like are reliant on visual inspection. Inspection in this mode can detect bolt omission and other major changes, but cannot detect minor bolt looseness. Suitably, the visual inspection cannot grasp as far as progress in bolt looseness, either. In view of this, as time advances, bolt looseness develops, which often leads to serious accidents. In this research, a mechanism for the precisely visualization of an imperceptible bolt looseness and the grasp of the degree of bolt looseness was developed. Apart from the requisite inspection of bolts, this mechanism can confirm the progress in bolt looseness, and detect the bolt looseness over the preset amount of the minimum permissible bolt looseness through the behavior of the axial force detecting pin. The visualization mechanism is composed of positive components, and is formed to be safety confirmation type, so that it can precisely transmit and alert bolt looseness. Featured by the preciseness and efficiency in bolt looseness checking, the visualization mechanism is intended to prevent accidents.
著者
竹下 浩 奥秋 清次 中村 瑞穂 山口 裕幸
出版者
一般社団法人 日本教育心理学会
雑誌
教育心理学研究 (ISSN:00215015)
巻号頁・発行日
vol.64, no.3, pp.423-436, 2016-09-30 (Released:2016-10-31)
参考文献数
33
被引用文献数
4

近年日本の製造業で生産技術者の育成が急務となっており, 高等教育でも「ものづくりPBL」の取り組みが増加している。しかし実際のチームワーク形成過程は解明されておらず, 効果的な授業評価法を確立するために, その解明が求められている。そこで本研究は, ものづくり型PBLのチームワーク形成プロセスを説明・予測できる理論モデルを提示する。6校13名からデータを収集, 修正版グラウンデッド・セオリー・アプローチで分析した結果, 42の概念が生成された。ものづくり型PBLにおけるチームワークの形成プロセスは, ものづくり・チーム活動・スキル蓄積という3つの過程で構成されており, 主な特徴は以下の3点である。(1) 製作段階ごとにスキルが試される結果, ものづくり過程はチームワーク形成過程に強制力を有していた。(2) チーム活動課程は, サブチーム(製作物の専攻科別担当チーム)の形成から発達し, 協業あるいは孤島化へと至る。(3) 成員はものづくりを目的としてチーム活動する一方, チーム活動の派生物としてスキルを習得していく。考察では, 先行研究では説明できない点を議論する。さらに, 高等教育や企業の人材育成への示唆を提示する。