著者
荒生 公雄 中根 重勝 藤吉 康志 武田 喬男
出版者
長崎大学教育学部
雑誌
長崎大学教育学部自然科学研究報告 (ISSN:0386443X)
巻号頁・発行日
no.56, pp.13-24, 1997-03
被引用文献数
1

A heavy rainfall over the Takaki town (Northeastern area of Isahaya City) on 11 July 1995 was invesitgated using rain guage records and radar observations. The main results are as follows. (1) The heavy rainfall attacked the Takaki-Konagai in Nagasaki Prefecture at 10-12th with the maximum one hour precipitation of 100mm and the 2 hours of 177mm. The upper air soundings at Fukuoka showed very unstable condition. (2) The line echoes obtained by an RHI radar evoluted near the Nagasaki Peninsula. These echoes developed rapidly during their movement from SW to NE and had their mature stage over the Takaki Town. (3) These echoes and weather conditions suggest the topographical enhancement of rain cloud formation under two river valleys in Nagasaki City both open to the south.
著者
荒生 公雄 長岡 信治 高橋 和雄 中根 重勝 藤吉 康志
出版者
長崎大学
雑誌
一般研究(B)
巻号頁・発行日
1993

雲仙・普賢岳の火山活動は弱まりながらも、地下からの溶岩供給は続き、溶岩ドームは1995年1月には1,500mを越えるまでに成長した。また、山体周辺の火砕流および土石流による堆積物は確実に増加しており、今後においても土石流の脅威からは開放されない危険な状態にあることをしっかり認識したい。本研究で得られた成果の概要は以下の通りである。(1)1993年の大規模土石流発生時の降雨はすべて名古屋大学RHIレーダーによって観測され、貴重なデータセットとなった。それらの解析の結果から、普賢岳を襲う強雨は西南西の方角から時速約60〜70kmで来襲したことが明らかになった。このことは、降雨の現況監視や防災対策の整備について重要な規範を与えるものであり、本研究によって得られた貴重な成果の一つである。(2)3年間の度重なる大規模土石流にもかかわらず、犠牲者(死者)は出さなかったのは、(1)気象台から島原地方に出される警報が緻密になった、(2)島原市、深江町の行政・防災機関が非難誘導に尽力した、(3)住民が呼びかけに応じて早めに避難した、ことなどが理由として挙げられる。しかし、警報慣れと緊張感の弛緩もみられることから、今後一層の努力と実践的な研究が必要である。(3)雲仙岳北麓(北側斜面)の地形と火山性堆積物を解析した結果、過去において数千年〜数万年の間隔で、大規模な火砕流と土石流が発生していたことが明らかになった。それらは火山活動と並行して発生しており、今回と同じような火砕流・土石流現象が、雲仙岳周辺で過去に何度も繰り返されていたことが確認できた。