著者
中西 和子 立本 博文
出版者
特定非営利活動法人 組織学会
雑誌
組織科学 (ISSN:02869713)
巻号頁・発行日
vol.52, no.1, pp.18-31, 2018-09-20 (Released:2019-01-17)
参考文献数
38
被引用文献数
1

本研究は,製薬産業における産学共同研究成果の評価を目的として,特許の技術品質(被引用特許数)および開発プロセス品質(出願国数,特許登録)に対する発明形態・出願形態別の効果を回帰分析により検討した.その結果,技術品質は開発プロセス品質に対して強い正の効果を有している事,産学共同発明は技術品質に対して負の効果を有する事が明らかになった.一方で,対象とする疾患領域・技術タイプを選ぶことによって技術品質の高い成果を生み出す可能性がある事も明らかとなった.
著者
八杉 悦子 中西 和子 梶本 雅俊 大島 美恵子
出版者
The Japanese Society of Nutrition and Dietetics
雑誌
栄養学雑誌 (ISSN:00215147)
巻号頁・発行日
vol.54, no.6, pp.361-368, 1996

神奈川県横浜市在住中国人の男性41人 (平均年齢58.2±19.1歳), 女性48人 (50.4±15.9歳) の血清中の脂質 (総コレステロール, HDL-コレステロール, トリグリセリド), リポプロテイン (a), 脂肪酸を測定した。<BR>横浜市在住中国人の実測値と, 北京, 台北, シンガポール在住中国人の血清脂質量 (文献値) を比較すると, 居住地により差がみられた。横浜市在住中国人の総コレステロール量は, 北京在住中国人 (男女) や台北 (女性) より高く, シンガポール (男女) より低かった。横浜市在住中国人のリポプロテイン (a) 濃度分布は, 文献値による北京, 台北, シンガポール在住中国人と類似しており, 居住地による違いはなかった。横浜市在住中国人の血清脂肪酸組成については, <I>n</I>-6系多価不飽和脂肪酸であるリノール酸が最も多く含まれ, 次いでパルミチン酸, オレイン酸であった。特にリノール酸が34.7±4.3%(男女の平均値) と日本人と比較して非常に多いのが特徴であった。また, S/M/P比は1/0.73/1.6, <I>n</I>-6/<I>n</I>-3比は6.7±2.3で, <I>n</I>-3系の多価不飽和脂肪酸を多く含む日本人の血清とは異なっていた。