- 著者
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和田 恭幸
中野 真麻理
- 出版者
- 国文学研究資料館
- 雑誌
- 基盤研究(C)
- 巻号頁・発行日
- 1999
本研究の研究対象は、江戸時代に刊行された通俗的な仏教書である。研究の目的は、それらの資料が、いつ頃・誰(版元)が発行したのかを調査することである。通俗仏書は、江戸時代の小説一般、怪異小説の形成に深い関連性を有し、仏教書の研究は、江戸時代の文学研究を進める上で、必要不可欠な研究活動である。上記の目的を達成するために、以下の研究活動を行った。1.多数の仏教書を所蔵する図書館の図書目録から、必要とする資料を抽出して、研究用の目録台帳を作成した。パソコンを使用して、所蔵者・資料名など、さまざまな基準でデータの並べ替えをできるようにした。2.1.で作成した目録台帳に従って、書誌学的な資料調査を行った。3.文献資料の調査において採取したデータカードを、パソコンに入力して、整理を行った。4.調査が進展するにつれて、庶民的な仏教書は、僧侶を対象として発行された専門的な学術書と深く連携することが明らかになり、仏教の学術書の調査も行った。5.こうした活動によって得られたデータを出版年表の形式へ整理を行った。6.ただし、江戸時代の初期の出版物は、学術的に貴重な資料であると判断されたので、個別のデータを丁寧に整理することに心がけた。