著者
篠崎 美貴 中野 諭 鷲津 明由
出版者
環太平洋産業連関分析学会
雑誌
産業連関 (ISSN:13419803)
巻号頁・発行日
vol.13, no.3, pp.40-51, 2005
被引用文献数
1 2

近年,UNEP(国連環境計画)は,持続可能な発展は持続可能な生産と同時に持続可能な消費によって可能となるとして,消費の見直しを呼びかけている.また,エネルギー経済学者達の間でリバウンド効果(エネルギー効率改善目的の技術進歩がかえってエネルギー消費を増加させてしまうという効果)の議論も盛んになっているが,こうした流れの中で,われわれがかねて取り組んできた産業連関的環境家計簿分析は,新たな分析目的を持つようになった.本論では1985-90-95接続環境分析用産業連関用を用いてこの新たな分析課題に取り組むため,家計消費が引き起こす環境負荷の変化を3つの効果-消費構成比変化の効果,所得増加の効果,技術変化の効果-に分解し,持続可能な消費の問題にアプローチした.
著者
中野 諭 鷲津 明由
出版者
一般社団法人 日本エネルギー学会
雑誌
日エネ学会大会要旨集 (ISSN:24238317)
巻号頁・発行日
vol.26, pp.160-161, 2017

<p>The objective of this study is to analyze, from a comprehensive perspective, the economic and environmental effects induced by constructing and operating hydrogen utilization systems presented by METI's roadmap. We focused on a marine transport system for hydrogen produced offshore, hydrogen gas turbine power generation, fuel cell vehicles (FCVs) and hydrogen stations, as well as residential fuel cell systems (RFCs). In this study, using an Input-Output Table for Next Generation Energy Systems (IONGES) with newly established renewable energies and hydrogen-related sectors, we evaluated the induced output, labor and CO<sub>2</sub> from construction and operation of these hydrogen technologies using a uniform approach. Initial investments in facilities based in foreign countries that produce hydrogen, transport it through organic hydride, and supply it to a power station of 1 GW capacity yield an induced production of 2.7 times. This investment can exploit a new opportunity for the utilization of unused renewable energy sources that are abundantly available in foreign countries and reduce significant CO<sub>2</sub> emissions. Additional investments in domestic hydrogen supply systems, FCVs, and RFCs yield an induced production of 2.6 times each. From a comprehensive point of view, the construction of a hydrogen utilization system may result in cost and CO<sub>2</sub> reductions.</p>
著者
森泉 由恵 本藤 祐樹 中野 諭
出版者
一般社団法人 日本エネルギー学会
雑誌
日本エネルギー学会誌 (ISSN:09168753)
巻号頁・発行日
vol.96, no.1, pp.16-27, 2017-01-20 (Released:2017-01-31)
参考文献数
16
被引用文献数
4

本研究では,12種の再生可能エネルギー発電技術を対象に,ライフサイクルにわたる雇用創出効果の分析を行った。著者らが開発した再生可能エネルギー部門拡張産業連関表(REFIO)を用いて直接間接の雇用創出量を推計し,各技術の特徴を定量的に明らかにした。REFIOを用いることにより,12種の再生可能エネルギー発電技術について,共通の手法論に基づく比較を行うことができる。分析より,各発電技術固有の特徴が見出された。推計されたライフサイクル雇用創出ポテンシャルは,1.01~5.04人・年/GWhと技術により大きく異なることが示された。また,本研究では,雇用がどこで創出されるかに着目し,輸入による影響の分析を行った。その結果,太陽光発電と風力発電は,他の技術に比べて海外での雇用創出量が大きいことが示された。さらに,本研究では,量的側面だけでなく,創出される雇用機会の質的側面についても検討している。例えば,地熱発電における地熱井の掘削や木質バイオマス発電におけるプラント運転など,各技術に固有の活動を行うための人材が求められる。その一方で,全技術に共通して,法務・財務・会計サービスや輸送をはじめとする幅広いサービス部門において多くの雇用が誘発される。