著者
西浦 郁絵 中野 智津子 能川 ケイ 藤原 智恵子 丸山 浩枝 服部 素子 小西 真千子 井上 由紀子
出版者
神戸市看護大学短期大学部
雑誌
紀要 (ISSN:13428209)
巻号頁・発行日
no.24, pp.91-99, 2005-03

本学は少子高齢化社会の進展を背景に、神戸市立看護専門学校を前身として、1981年4月に兵庫県下初の看護学単科の公立短期大学として関学した。その後、看護大学の開学に伴い、神戸市看護大学短期大学部へと名称変更し、第2看護学科の廃止、看護学科の定員減少をへて、平成17年3月に閉学を迎えるに至った。1993年以降卒業生を対象とした動向調査は行われていない。そこで、閉学を迎えるにあたり本学で学んだ閉学時までの全卒業を対象に調査しその動向を把握し、専門職者としての自立とキャリアアップについて本学の果たした社会的役割や貢献を明らかにするために2004年の8月から9月にかけて2593名の卒業生を対象に、アンケート調査を実施した。本報ではその結果の中から有効回答数668名の卒業生の動向および就業状況について明らかにした。
著者
二宮 啓子 内 正子 辻 佐恵子 丸山 浩枝 庄司 靖枝
出版者
神戸市看護大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2008

家族参加を強化した学童の生活習慣改善のための一年間の介入プログラムを行い、その効果を明らかにした。参加者は22組の親子であった。介入直後の変化としては、22名中17名の子どもに改善した生活習慣があり、自己管理能力が高まっていた。7家族では、子どもと親の生活習慣の管理に対する意識が高まり、行動変容が見られた。また、介入前、直後、1年後の3時点の調査結果が得られた10組中4組の子どもは介入直後に生活習慣や肥満度が改善し1年後もそれを維持できていた。5組は介入直後に改善したが、介入1年後にはそれを維持できていなかった。1組は改善しなかった。
著者
二宮 啓子 丸山 浩枝 宮内 環 岡崎 裕子
出版者
神戸市看護大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2005

生活習慣に関連した健康障害をもつ学童と親に自己管理技術を高める1年間の看護介入プログラムを実施し、学童の生活習慣に関する認識・行動・肥満度の改善への効果について検討することを目的に研究を行った。小学1〜6年生37名(男子17名、女子20名)と母親を対象に、子どもにはプログラム前後に自己効力感とソーシャルサポートの質問紙調査、健康状態の認識、日常生活行動に関する面接調査を行った。一方、親にはプログラム前後に健康の定義、健康状態の認識、日常生活行動に関する面接、または質問紙調査を行った。介入方法としては、面接調査時に自作のパンフレットを用いて生活改善の方法を指導した。その後、月1回放課後に2時間の生活改善プログラムを10回実施した。その結果、肥満度は介入1カ月後に有意に減少していた(t=4.09,p<0.001)が、その後上昇し、プログラム終了時には有意差は見られなかった。プログラム前後では、やせ1→0名、標準20→24名、軽度肥満9→5名、中等度肥満5→7名、高度月満2→1名に変化していた。自己効力感は、プログラム後に有意な増加は見られなかった。ソーシャルサポートは、親の得点がプログラム後に有意に増加する傾向が見られた(Z=-1.64,P=0.10)。プログラムの子どもへの効果として、「運動するようになった」「食事・おやつの量が減った」「栄養のバランスがよくなった」等の運動、食事行動の変化、「走ってもしんどくなくなった」「体重が減った」等の身体の変化、「低カロリーのおやつを選択」「体重測定をする」「自分の食べる量が分かる」「運動と食事のカロリー消費との関係を考える」等の健康の自己管理の認識の変化、「前向きになった」「決めた目標に向かって張れた」等の自己効力感の変化に加え、「親子の会話が増えた」が抽出された。本プログラムは肥満度の改善に対する短期・長期効果があると言えよう。