著者
小野 百合 三沢 和史 工藤 守 岡崎 裕子 天日 和子 中川 昌一 近藤 光
出版者
The Japanese Society on Thrombosis and Hemostasis
雑誌
血液と脈管 (ISSN:03869717)
巻号頁・発行日
vol.18, no.4, pp.343-346, 1987

The prevention of diabetic microangiopathy, especially retinopathy, is the last goal of treatment of diabetic patients. Retinopathy is found to progress following rapid control of blood glucose or surgical treatment. To investigate the deterioration of retinopathy, the changes of platelet aggregation induced by ADP, collagen, PAF and epinephrine, of the arachidonate cascade (TXB<sub>2</sub> and 6-keto PGF<sub>1α</sub>), and of blood viscosity were measured during and after surgical treatment or after rapid control of blood glucose. Blood was obtained from 22 diabetics with rapid control of blood glucose and from 11 diabetics undergoing surgical treatment.<br>Platelet aggregation induced by all aggregators was increased after rapid control of blood glucose and after surgical treatment, but decreased during operation. When platelet aggregation before surgical treatment was exaggerated, retinopathy tended to be worsened after surgical treatment. Concerning the arachidonate cascade, both TXB<sub>2</sub> and 6-keto PGF<sub>1α</sub> were increased and the TX/6-keto PGF<sub>1α</sub> ratio was decreased during operation.
著者
二宮 啓子 丸山 浩枝 宮内 環 岡崎 裕子
出版者
神戸市看護大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2005

生活習慣に関連した健康障害をもつ学童と親に自己管理技術を高める1年間の看護介入プログラムを実施し、学童の生活習慣に関する認識・行動・肥満度の改善への効果について検討することを目的に研究を行った。小学1〜6年生37名(男子17名、女子20名)と母親を対象に、子どもにはプログラム前後に自己効力感とソーシャルサポートの質問紙調査、健康状態の認識、日常生活行動に関する面接調査を行った。一方、親にはプログラム前後に健康の定義、健康状態の認識、日常生活行動に関する面接、または質問紙調査を行った。介入方法としては、面接調査時に自作のパンフレットを用いて生活改善の方法を指導した。その後、月1回放課後に2時間の生活改善プログラムを10回実施した。その結果、肥満度は介入1カ月後に有意に減少していた(t=4.09,p<0.001)が、その後上昇し、プログラム終了時には有意差は見られなかった。プログラム前後では、やせ1→0名、標準20→24名、軽度肥満9→5名、中等度肥満5→7名、高度月満2→1名に変化していた。自己効力感は、プログラム後に有意な増加は見られなかった。ソーシャルサポートは、親の得点がプログラム後に有意に増加する傾向が見られた(Z=-1.64,P=0.10)。プログラムの子どもへの効果として、「運動するようになった」「食事・おやつの量が減った」「栄養のバランスがよくなった」等の運動、食事行動の変化、「走ってもしんどくなくなった」「体重が減った」等の身体の変化、「低カロリーのおやつを選択」「体重測定をする」「自分の食べる量が分かる」「運動と食事のカロリー消費との関係を考える」等の健康の自己管理の認識の変化、「前向きになった」「決めた目標に向かって張れた」等の自己効力感の変化に加え、「親子の会話が増えた」が抽出された。本プログラムは肥満度の改善に対する短期・長期効果があると言えよう。