著者
新田 直也 久野 剛司 久米 出 武村 泰宏
出版者
日本デジタルゲーム学会
雑誌
デジタルゲーム学研究 (ISSN:18820913)
巻号頁・発行日
vol.4, no.1, pp.1-12, 2010 (Released:2019-10-01)
被引用文献数
1

近年、大規模化するゲームソフトウェアの開発コストを低減させるため、ゲームエンジンの開発・再利用が盛んになってきている。しかしながら、ゲームエンジンのアーキテクチャに関する学術研究は今のところ少なく、ゲーム業界において混乱を招くひとつの要因となっている。そこで本研究では、われわれの研究室でJava言語を用いて開発した3DゲームフレームワークのRadishを、ゲームエンジンアーキテクチャの比較のためのベンチマークとして提案する。本論文では、Radishのアーキテクチャがベンチマークとして妥当であることを示すために、Java言語で開発された代表的なオープンソースのゲームエンジンであるjMonkeyEngineと比較することによって、ベンチマークアーキテクチャとしての定性的、定量的な評価を行った。定量的な評価に際しては、jMonkeyEngineのチュートリアルプログラムの Radish上への移植作業を行った。その結果、機能の統合容易性、実装効率および実行速度において優位な結果を得ることができ、Radishのベンチマークとしての妥当性を示すことができた。
著者
久野 剛司 新田 直也
出版者
情報処理学会
雑誌
研究報告エンタテインメントコンピューティング(EC) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2010, no.21, pp.1-6, 2010-05-07
参考文献数
8

近年,拡張現実 (AR) のコンピュータゲームへの応用が注目されているが,マーカレス AR ゲームについてはまだ実用レベルに達しているものが見当たらない.そこで本研究では,著者らの研究室で Java を用いて開発した 3D ゲームフレームワーク Radish を拡張し, 実用的なマーカレス AR ゲームの実現を目指す.本稿では,マーカレス AR 用に考案した SLAM アルゴリズムの概要を説明し,実験用ゲームを用いて実行速度及びゲームとしての有効性について評価する.Recently, application of augmented reality technologies to the field of computer games has been attracted attention. To our knowledge, however, there is hardly a markerless augmented reality game at practical level. Therefore, we extend a 3D game framework, named Radish developed in our laboratory, and intend to realize practical games using markerless augmented reality. In this paper, we explain the outline of the algorithm of simultaneous localization and mapping developed in our laboratory, and evaluate the computing performance and the availability for games using a sample game we developed.