著者
小林 謙太郎 新田 直也
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SS, ソフトウェアサイエンス (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.113, no.269, pp.111-116, 2013-10-17

大規模ソフトウェアの開発において,開発初期におけるアーキテクチャの選択は,その後のプロジェクトの成否を大きく左右する.しかしながら,実際の開発においてアーキテクチャをどのように選択すればよいかについては,設計者の経験に依存する部分が大きく,アーキテクチャ選択のための決定的な手法は確立されていないのが現状である.そこで本研究では,レイヤアーキテクチャを対象に,選択したアーキテクチャが要求仕様から抽出した実行シナリオと適合しているか否かを評価する手法を提案する.事例研究として,本研究室で開発した3D格闘ゲームの実行シナリオおよび初期アーキテクチャに対して本手法の適用を行った.その結果,本手法による評価結果が,当該プロジェクトにおいて初期アーキテクチャをほぼ変更することなく開発完了したという事実とよく一致していることがわかった.
著者
久米出 中村匡秀 新田直也 柴山悦哉
雑誌
研究報告ソフトウェア工学(SE)
巻号頁・発行日
vol.2013, no.20, pp.1-8, 2013-03-04

近年のソフトウェア開発に於けるアプリケーションフレームワークの普及と共に、その正しい利用法を効率的に学ぶ手法がますます重要になっている。フレームワークの学習の障害として、その複雑性と、所謂制御の反転 (Inversion of Control) に特徴付けられる独特な実行形態が挙げられる。我々はこれらの障害を克服するために、フレームワークアプリケーションの内部挙動を抽象化して表現する機能モデル (feature model) と、動的解析を用いたモデリングを提案する。本論文では第三者が開発した実用的なフレームワークアプリケーション内で発見されたフレームワーク利用の誤りを事例として我々の取り組みとその将来課題を説明する。
著者
新田 直也 久野 剛司 久米 出 武村 泰宏
出版者
日本デジタルゲーム学会
雑誌
デジタルゲーム学研究 (ISSN:18820913)
巻号頁・発行日
vol.4, no.1, pp.1-12, 2010 (Released:2019-10-01)
被引用文献数
1

近年、大規模化するゲームソフトウェアの開発コストを低減させるため、ゲームエンジンの開発・再利用が盛んになってきている。しかしながら、ゲームエンジンのアーキテクチャに関する学術研究は今のところ少なく、ゲーム業界において混乱を招くひとつの要因となっている。そこで本研究では、われわれの研究室でJava言語を用いて開発した3DゲームフレームワークのRadishを、ゲームエンジンアーキテクチャの比較のためのベンチマークとして提案する。本論文では、Radishのアーキテクチャがベンチマークとして妥当であることを示すために、Java言語で開発された代表的なオープンソースのゲームエンジンであるjMonkeyEngineと比較することによって、ベンチマークアーキテクチャとしての定性的、定量的な評価を行った。定量的な評価に際しては、jMonkeyEngineのチュートリアルプログラムの Radish上への移植作業を行った。その結果、機能の統合容易性、実装効率および実行速度において優位な結果を得ることができ、Radishのベンチマークとしての妥当性を示すことができた。
著者
久野 剛司 新田 直也
出版者
情報処理学会
雑誌
研究報告エンタテインメントコンピューティング(EC) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2010, no.21, pp.1-6, 2010-05-07
参考文献数
8

近年,拡張現実 (AR) のコンピュータゲームへの応用が注目されているが,マーカレス AR ゲームについてはまだ実用レベルに達しているものが見当たらない.そこで本研究では,著者らの研究室で Java を用いて開発した 3D ゲームフレームワーク Radish を拡張し, 実用的なマーカレス AR ゲームの実現を目指す.本稿では,マーカレス AR 用に考案した SLAM アルゴリズムの概要を説明し,実験用ゲームを用いて実行速度及びゲームとしての有効性について評価する.Recently, application of augmented reality technologies to the field of computer games has been attracted attention. To our knowledge, however, there is hardly a markerless augmented reality game at practical level. Therefore, we extend a 3D game framework, named Radish developed in our laboratory, and intend to realize practical games using markerless augmented reality. In this paper, we explain the outline of the algorithm of simultaneous localization and mapping developed in our laboratory, and evaluate the computing performance and the availability for games using a sample game we developed.
著者
榎本 哲也 山田 晃弘 天野 隆平 竹本 賢史 泰間 健司 平岡 淑子 松田 武治 塩野 一彦 新田 直也 山田 努 小山 幸男 木原 範昭
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会年次大会講演予稿集 (ISSN:13431846)
巻号頁・発行日
no.1998, pp.222-223, 1998-10-29

MPEGやQuickTimeVR, VRMLなどのデータを活用し, 簡単に立体マルチメディアソフトを制作できるデスクトップ3Dツールを開発した.本ツールにより, 従来, 時間とノウハウを要したインタラクティブな立体マルチメディアソフトの制作が容易に実現できる.