- 著者
-
畠山 公大
二宮 格
小野寺 理
下畑 享良
金澤 雅人
- 出版者
- 一般社団法人 日本内科学会
- 雑誌
- 日本内科学会雑誌 (ISSN:00215384)
- 巻号頁・発行日
- vol.110, no.1, pp.117-123, 2021-01-10 (Released:2022-01-10)
- 参考文献数
- 10
脳梗塞は重度の後遺症を呈する疾患であり,脳梗塞後の機能回復療法の開発が望まれている.これまで,脳梗塞に対して,神経系幹細胞,骨髄由来間葉系幹細胞,骨髄由来単核球ならびにmultilineage-differentiating stress enduring cell(Muse細胞)等を用いた細胞療法の有効性が報告されており,一部の細胞療法については,本邦においても臨床試験が行われている.本稿では,これまでに報告されてきた細胞療法の特徴を概説する.さらに,従来の細胞療法におけるいくつかの問題点と,それを克服するために我々が現在開発に取り組んでいる,末梢血単核球を用いた新規細胞療法につき解説し,細胞療法の今後の展望について述べる.