- 著者
-
二瓶 健次
- 出版者
- 一般社団法人 日本小児神経学会
- 雑誌
- 脳と発達 (ISSN:00290831)
- 巻号頁・発行日
- vol.34, no.1, pp.16-22, 2002-01-01 (Released:2011-08-10)
- 参考文献数
- 9
Intelligent technology (IT) 技術は, 小児神経を含む医療のあらゆる分野で今後ますます利用されていくと考えられるが, 診療録の電子化, マルチメディアの進歩はこれまでの大都市, 主治医中心の医療から地方分散, 患者中心の医療へと変化していくことが予想され, 医療側の発想の転換も迫られる.生まれてから成人に至るまでの医療データを必要とし, 数の少ない疾患を集積することが必要で, 遠隔医療, 在宅医療の必要性の高い小児神経の分野ではとくにIT化が必要であると考えられる.さらに障害児のケアや生活介護を支援するための技術, QOLの向上のためのシステムが開発され, より質の高いケアがなされることが期待される.それには工学, 医学の両方からの協力が必要である.