著者
山本 聡 山崎 隆 山形 仁 佐藤 正
出版者
日本デジタルゲーム学会
雑誌
デジタルゲーム学研究 (ISSN:18820913)
巻号頁・発行日
vol.1, no.1, pp.74-83, 2007 (Released:2021-06-01)

「ゲームの処方箋」プロジェクトは、早稲田大学こどもメディア研究所との産学協同研究である(プロジェクトリーダー:早稲田大学・河合隆史助教授)。本プロジェクトは、科学的手法でゲームの「人間にとっての良い影響(効能)」及び「遊び方・視聴方法等の活用方法(処方)」に関する研究を行い、ゲームが日常生活でサプリメントのような役割を果たすための知見を得ることを目的としている。第一線の科学者及び臨床家がプロジェクトに関わり、205年4月からの1年間を第1期として実験・研究を行ってきた。その結果、きわめて新規性・有効性の高い結果が得られた。206年7月にはシンポジウムを開催し、結果の発表を行っている。
著者
今津 節生 岩佐 光晴 丸山 士郎 浅見 龍介 楠井 隆志 神庭 伸幸 和田 浩 鳥越 俊行 金子 啓明 山崎 隆之 矢野 健一郎 成瀬 正和
出版者
独立行政法人国立文化財機構九州国立博物館
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2012-04-01

本研究は興福寺の許可を得てX線CT調査で得た国宝 阿修羅像をはじめとする十大弟子像4躯、八部衆像5躯の高精細三次元デーを美術史・工芸史・修復技術・文化財科学・博物館学の専門知識を集めて解析した。私達はX線CTによって得られた三次元画像を観察して議論を進めた。その結果、1270年あまり前に製作された脱活乾漆像の構造や技法、過去の修復履歴などを明らかにした。本研究の結果、阿修羅像の心木は虫食が無い良好な状態であることを確認した。また、鎌倉時代と明治時代の修理の痕跡も把握した。さらに三次元データから阿修羅像の塑土原型像を復元することに成功した。また、最終年度に本研究の成果をまとめた報告書を製作した。
著者
田辺 亮 山崎 隆浩 芦澤 芳夫 岡 秀樹
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. VLD, VLSI設計技術 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.104, no.322, pp.21-26, 2004-09-21

sub-100nm領域の極微細MOSFETにおいては,従来のDrift-Diffusion輸送モデルで完全に記述するのは難しく,モンテカルロ法による解析が注目されている.最近ではFinFET,TriGate FETなどNon-Planarデバイスが非常に注目されており,これらは従来の2次元シミュレーションでの解析は難しい.そこで,我々は富士通製モンテカルロ・シミュレータFALCONを3次元に拡張し,マルチゲートデバイスの検討を行った.第一原理擬ポテンシャルバンド計算プログラムと結合することにより,歪みSiの計算を行い,さらに,Bohmポテンシャルを用いる量子補正により量子効果の計算も同時に可能にした.
著者
金田 千穂子 山崎 隆浩 宇田 毅 内山 登志弘 寺倉 清之
出版者
The Surface Science Society of Japan
雑誌
表面科学 (ISSN:03885321)
巻号頁・発行日
vol.20, no.10, pp.732-736, 1999-10-10 (Released:2010-02-05)
参考文献数
12
被引用文献数
2 1

Stable structures and electronic states of Si(100)/SiO2 interface are investigated using the first-principles molecular dynamics method. Quartz, tridymite, and pseudo beta-cristobalite are employed as the initial structures of the SiO2 at the interface to find the stable ones by the structural optimization. It is found that the optimized tridymite-type SiO2 structure on Si is the most stable for thin (about 7Å) SiO2 layer. For the thicker (about 15Å) layer, however, this structure becomes less stable and the optimized quartz-type SiO2 structure is the most stable. The band gap variation along the direction perpendicular to the interface is also investigated for the optimized structures. In the SiO2 region within 1Å from the structural interface, the band gap remains as narrow as that of silicon. The drastic change of the band gap takes place in the SiO2 region between 1 and 4Å.
著者
中島 勝 熨斗 秀夫 今仲 明夫 山崎 隆 矢田 尚登
出版者
The Society of Fiber Science and Technology, Japan
雑誌
繊維学会誌 (ISSN:00379875)
巻号頁・発行日
vol.38, no.3, pp.T109-T115, 1982

The apparatus of mechanochemical turbine in the mechanical shape and materials similar to those designed by A. Katchalsky was constructed. The experiment on the driving of mechanochemical turbine was performed to make clear some obscure points in Katchalsky's paper such as proper condition of crosslinking treatment of collagen film, theoretically induced revolution number and situation of turning.<br>The following results were obtained; 1) crosslinking of collagen film with 2% formaldehyde aqueous solution and 10M LiBr aqueous solution as a contracting liquid were found to be suitable, 2) the equation of the calculated revolution number using the mechanochemical diagram was induced, 3) this turbine could not be turned continuously for a long period of time, but continuous several turnings were gained temporarily, and it was found that the observed revolution number was 2.5 sec<sup>-1</sup> and the power was 26.5mW closed to the figure of 30mW obtained by Katchalsky. The results indicate that the induced equation of revolution number is valid and the power of 26.5mW would be acceptable.
著者
加藤 亮 河合 隆史 池下 花恵 二瓶 健次 佐藤 正 山形 仁 田代 泰典 山崎 隆
出版者
日本デジタルゲーム学会
雑誌
デジタルゲーム学研究 (ISSN:18820913)
巻号頁・発行日
vol.2, no.1, pp.67-75, 2008 (Released:2021-07-01)
被引用文献数
1

本研究では、ビデオゲームの与える生理・心理的影響について、人間工学的な手法を用いて評価実験を行った。ビデオゲームの生体影響は多岐に渡るといえるが、筆者らは短期的・直接的なものとして、気分の変化に着目した。実険では、携帯ゲーム機用ソフト 5種類の15分間のプレイを求め、プレイ中の皮膚電気活動、プレイ前後の気分プロフィールおよび唾液中アミラーゼ活性を測定した。実験は、10例の被験者に対して、ゲームソフトの習熟前と習熟後の 2度行い、ソフト間の差異や習熟度、プレイ内容等の観点から比較・検討を行った。
著者
佐藤 運海 竹ノ内 敏一 原 宏 山崎 隆夫 若林 信一
出版者
一般社団法人 日本機械学会
雑誌
日本機械学会論文集 C編 (ISSN:03875024)
巻号頁・発行日
vol.71, no.710, pp.3074-3080, 2005-10-25 (Released:2011-03-04)
参考文献数
7
被引用文献数
8 8

This paper describes development of end milling of carbon steel by electrolyzed reduced water of dilute sodium chloride solution, instead of conventional cutting with cutting fluid which is not environmentally consciousness. First, experimental equipments were built with a machining center, cutting fluid supply system made from the bath pump, temperature sensor and temperature recorder etc., and end milling processing of carbon steel was performed using electrolyzed reduced water of dilute sodium chloride solution and conventional cutting fluid respectively. Next, measured surface roughness, evaluated surface deterioration layer, temperature change of work piece and wear state of end milling. As the results of all evaluations above-mentioned, there is no difference between the end milling process using electrolyzed reduced water and that of conventional using cutting fluid. It is supposed electrolyzed reduced water instead of cutting fluid is environmentally consciousness process.
著者
山崎 隆文 菱沼 浩孝 齊藤 建
出版者
一般社団法人 日本体外循環技術医学会
雑誌
体外循環技術 = The journal of extra-corporeal technology (ISSN:09122664)
巻号頁・発行日
vol.29, no.3, pp.298-303, 2002-09-01
参考文献数
6
被引用文献数
1

今回,小型軽量の血液ガス電解質アナライザーラジオメーター社製ABL77(ABL77)を使用する機会を得た。2001年2~4月までの心臓血管手術19例を対象に, ABL77とバイエル社製850と各種実測値データ(pH, PO2, PCO2, Na+, K+, Ca2+)を比較検討した。 Hctは, Sysmex社製K-4500と遠心分離器KUBOTA KH-120 IIで比較した。その結果, pHはy=0.92x+0.61, r=0.96, PCO2はy=0.91x+3.51, r=0.92, PO2はy=0.92x+6.18, r=0.94, Na+はy=0.78x+29.06, r=0.71, K+はy=0.90x+29.06, r=0.97, Ca2+はy=0.92x+0.14, r=0.93, Hctはy=1.06x+2.06, r=0.97, y=1.11x-3.35, r=0.97であった。 ABL77は,センサー部分がカートリッジ形式になっており,血液流路サーキットが短く,1検体の測定時間が短いうえに連続測定が可能である。この電極およびキャルパックを交換する場合には,バーコード認識で,使用期限などの機器認識が簡便である。欠点としては,センサー不良が生じた場合に,センサー電極が個々にメンテナンスができないため,センサーカートリッジをすべて交換しなければならない。使用期限があるため,その期限までに使用されなければ無駄となる。 ABL77を臨床使用し各測定データの結果, Na+で若干低値であったが,各項目高い相関を示した。小型軽量のため,人工心肺中の血液ガス,電解質分析装置として十分に活用できると考えられる。今後の課題として,センサーカートリッジの更なる安定性が求められる。
著者
北野 倫生 上月 康則 倉田 健悟 村上 仁士 山崎 隆之 芳田 英朗 水谷 雅裕
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
土木学会論文集 (ISSN:02897806)
巻号頁・発行日
vol.2003, no.741, pp.49-56, 2003-08-22 (Released:2010-08-24)
参考文献数
35
被引用文献数
1

沿岸域の環境修復の目標の一つとして, 懸濁物を起点とした物質循環が円滑に作用する生態系を再生することが挙げられる. 本研究では堆積物の生物撹拌について, 内湾の表在性の堆積物食生物マナマコを対象に, 活動が鈍化する夏季に実験を行なった. 得られた結果を次に示す. 1) 水温上昇に伴い不活性化して摂食行動は行われず, 堆積物中の有機物濃度に有意な差は見られなかった. 2) 葡匐行動によって還元型硫化物濃度は減少し, その影響は表層から深さ2cmにまで及んだ. 3) 生物撹拌は埋在性の懸濁物食性二枚貝の個体数を増加させるように作用し, その結果マナマコの餌環境が向上することが示唆された.
著者
前田 学 山崎 隆治 藤沢 智美 永井 美貴 周 圓
出版者
日本皮膚悪性腫瘍学会
雑誌
Skin Cancer (ISSN:09153535)
巻号頁・発行日
vol.20, no.2, pp.210-218, 2005-09-30 (Released:2010-08-05)
参考文献数
13

末期皮膚悪性腫瘍 (悪性黒色腫と有棘細胞癌) の2例に対してモーズ法と灸療法の併用を試みた。症例1; 77歳, 男性, 1996年夏より左足第I爪が黒色化し, 1997年5月, 外科で抜爪術施行。6月左鼠径部リンパ節腫脹出現, 悪性黒色腫のリンパ節転移の診断下, 8月18日に当科入院後DAV-feron療法3クール施行, 1998年1月22日に左第1趾切断, 6月より左鼠径部に転移巣数十個以上出現, 腫瘍巣36×30cmを拡大切除・植皮施行, 8月同部に再発, 切除。以後, 再燃・切除を4回施行。鼠径部転移巣に1999年10月よりモーズ法を施行・切除。2000年1月14日に再入院。骨盤内の腫瘍巣は小児頭大, 肺転移出現。1月24日, 鼠径部転移巣に灸3荘施行後, 黒色壊死・潰瘍化し, 同部の腫瘍細胞は消失。易出血のため計5回で中止, 3月9日, 黒色舌苔・カンジダ症併発し, 3月15日心不全で死亡。症例2; 63歳, 男性, 1999年11月右鼻孔部に丘疹を生じ, 2000年3月, 急速に増大, 耳鼻科の生検では良性と判断されたが, 以後増大し, 6月13日当科紹介。有棘細胞癌 (SCC) の診断後, 鼻中隔を含め広範切除。8月よりPM療法2クール施行。2001年4月25日下顎に腫脹出現, 5月25日同部の結節もSCCのため, 放射線60G照射, CF療法2クール施行, 一時的に腫瘍は縮小したが, 深部に癌浸潤し, 手術不可能と判断。3月25日モーズ法を試み, 隆起部は平坦化し, 4月10日に退院後もモーズ法継続。7月16日, 腫瘍巣周辺部の小結節に灸療法併用し, 自宅でも継続。8月6日には腫瘍巣は壊死・痂皮化し, 病理像で壊死化 (+) 。10月より急速に腫瘍巣は増大・易出血性となり, 12月3日再度入院。腫瘍巣は小児頭大壊死性潰瘍となり, 2002年2月23日, 多臓器不全で永眠。灸は文献的にも各種の不定愁訴の改善のみならず, 腫瘍増殖抑制効果も報告されているので, 末期で完治困難な癌症例に対してQOL向上面からモーズ法と灸療法の併用も積極的に考慮する必要がある。