- 著者
-
飯野 美穂
井上 進
二上 由紀
小林 洋紀
加藤 尚美
森田 庄治
石島 あや子
柴田 洋一
溝口 秀昭
南 陸彦
- 出版者
- 一般社団法人 日本輸血・細胞治療学会
- 雑誌
- 日本輸血細胞治療学会誌 (ISSN:18813011)
- 巻号頁・発行日
- vol.56, no.4, pp.508-514, 2010 (Released:2010-09-10)
- 参考文献数
- 18
日本血小板・顆粒球型ワークショップの参加施設の協力を得て2007年4月から2009年3月までの2年間に各依頼施設に検査依頼があり,血小板数が15×104/μl未満であった66症例を対象とし,集計調査を行った.新生児溶血性疾患と異なり,初回妊娠から発症した症例が多くみられた.母親の妊娠回数,輸血歴,既往歴における血小板抗体陽性率に有意差はみられなかった.患児の頭蓋内出血の有無別にみた在胎週数,出生時体重,患児血小板数に有意差はみられなかった.抗体特異性はHLA抗体単独例が33.3%,HPA抗体が21.2%,陰性が40.9%で,HPA抗体陽性例の血小板交差適合試験は全て陽性であった.HPA抗体の特異性はHPA-4b抗体が最も多く,次いでHPA-5b抗体が多かった.