著者
宮里 心一 伊代田 岳史 白旗 弘実 小田 義也 塩見 康博 鶴田 浩章
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集H(教育) (ISSN:18847781)
巻号頁・発行日
vol.75, no.1, pp.1-9, 2019 (Released:2019-01-20)
参考文献数
23

グローバル化が進む中,学部と大学院修士課程における6年間の教育による土木技術者の育成が望まれている.この様な背景を踏まえて本論文では,社会で活躍する人材を大学・大学院で効果的に育成すべく,産業界で活躍するために必要な能力を整理した上で,それらを学生が習得するための授業について検討した.加えて,意欲の高い学部生が大学院へ進学する動機付けを精査した.その結果,コミュニケーション能力や論理的思考力等が産業界で求められており,それらは大学院の研究活動および研究室活動で顕著に育まれることを明らかにした.また,現場見学や技術者との交流により,学部生は土木が社会で役立つ本質を認識し,学習意欲の向上につながるとともに,大学院進学のきっかけになることを確認し,これらを盛り込んだ授業を整理した.
著者
伊代田 岳史 本名 英理香
出版者
公益社団法人 日本コンクリート工学会
雑誌
コンクリート工学論文集 (ISSN:13404733)
巻号頁・発行日
vol.28, pp.113-122, 2017 (Released:2017-11-15)
参考文献数
9
被引用文献数
1

実構造物の炭酸化の進行は,使用するセメントや材料,配(調)合に代表される材料要因および立地環境である温度・湿度や炭酸ガス濃度と雨掛りなどの環境要因が大きく影響することは知られている。本研究では,特に高炉セメントを用いて建設され50年程度経過した構造物の中性化速度を促進中性化試験結果と比較して,環境の影響を整理した。加えて化学分析を使用して高炉コンクリートの炭酸化進行メカニズムについて検討を加えた。その結果,炭酸化の進行には雨掛りの影響が著しく大きいこと,pHと炭酸カルシウムの生成には関係が認められること,環境ごとに炭酸化の進行メカニズムが異なることなどが明らかとなった。