著者
久米 堯 伊藤 明徳
出版者
公益財団法人 日本醸造協会
雑誌
日本醸造協会誌 (ISSN:09147314)
巻号頁・発行日
vol.94, no.3, pp.187-200, 1999-03-15 (Released:2011-09-20)
参考文献数
22

前2回に引き続き, 今回は麦味噌及び豆味噌を取り上げる。麦味噌は, 九州, 四国・中国地方あるいは関東の一部などで作られ, 味噌の全生産量の約10%を占める。豆味噌は東海3県のみで作られ, 生産量は約5%である。豆味噌, 麦味噌を素材とした調合味噌を含めて, 永年, それぞれの味噌作りに携わって来られた筆者に, 詳しく解脱いただいた。
著者
小泉 幸道 羽鳥 久志 柳田 藤治 伊藤 明徳 山口 元之
出版者
公益財団法人 日本醸造協会
雑誌
日本釀造協會雜誌 (ISSN:0369416X)
巻号頁・発行日
vol.76, no.3, pp.206-210, 1981-03-15 (Released:2011-11-04)
参考文献数
5

酵母と乳酸菌の添加割合を変えた時の菌の増殖に及ぼす影響を, 液体培地と味噌醸造において検討し, 同時に成分の変化についても調べた。1. 液体培地と味噌醸造においては, 初発菌数に関係なく, 始めに乳酸菌の増殖が著しかった。また初発乳酸菌数が多い程, pH下降も早く, maximum stateに達する日数も早かった。2. 味噌醸造において, 熟成初期にアルコールが急激に生成されると, 乳酸菌の増殖はみられなかった。3. 味噌醸造における遊離アミノ酸については, 菌数の添加割合に関係なく全体的に増加し, 特にLys・Arg・Glu・Leuが多く生成された。4. 味噌醸造における有機酸と色の冴えについては, 乳酸菌の添加割合が多い程, 含量も多く冴えもよかったが, 乳酸菌の増殖が緩慢な場合は有機酸の変化はみられなかった。5. 官能試験においては, 乳酸菌の添加割合が多い程, 塩馴れ, 味のしまりが良かったが, やや酸味が強く感じられた。