著者
栗林 英範 石榑 康雄 陶山 史朗 高田 英明 伊達 宗和 畑田 豊彦
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. C, エレクトロニクス (ISSN:13452827)
巻号頁・発行日
vol.91, no.2, pp.173-179, 2008-02-01
参考文献数
17
被引用文献数
2

Depth-fused 3D表示原理を利用した2限式立体ディスプレイの微小な奥行再現方法を用いたときに,再現可能な最小の奥行量を調べ,奥行提示分解能の限界について検討した.この表示方法は,左右眼像のエッジ部分の狭い領域の輝度分布を変化させることで,微小な奥行を再現できるようにする.その結果,エッジ領域の幅が約2min of arc以下のとき,奥行弁別精度は約5視角秒となり,人間の両眼網膜像差弁別限界とほぼ同等であった.したがって,この提示方法により,人間の奥行弁別能力を満足させる微小な奥行が再現できる.
著者
伊達 宗和 田中 敬二 加藤 謹矢 酒井 重信
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
テレビジョン学会技術報告 (ISSN:03864227)
巻号頁・発行日
vol.20, no.9, pp.131-136, 1996-02-21
被引用文献数
8

ホログラフィック高分子分散液晶(HPDLC)を用いたフルカラー反射形ディスプレイについて報告する。HPDLCは、高分子樹脂中に液晶の微粒子を分散させて作製した、電界によりon/off可能なホログラムである。動作速度は1ms以下と動画表示に充分で、階調表現も可能である。さらに、偏光に依存せず積層が可能なので光の利用効率が高く、色純度も高いなど基本特性において優れている。今回我々は、任意の波長の素子の作製法を確立するとともに、TFT駆動により32×32画素のモノクローム表示パネルを作製し、HPDLCを用いた反射形フルカラーディスプレイが実現できることを明らかにした。