著者
今井 雄太 肌勢 光芳 内橋 基樹 入江 大介 倉田 博之 中原 祥文 中村 隆志
出版者
公益財団法人 日本心臓財団
雑誌
心臓 (ISSN:05864488)
巻号頁・発行日
vol.42, no.11, pp.1476-1482, 2010 (Released:2012-04-24)
参考文献数
14

症例は71歳, 男性. 左冠動脈前下行枝閉塞による急性心筋梗塞で入院し, 第6病日に右冠動脈の残存病変に対して待機的に経皮的冠動脈インターベンション(percutaneous coronary intervention; PCI)を施行した. 右冠動脈近位部へのステント留置直後より心電図上V1~2においてcoved型ST上昇をきたし, 造影ではステントでjailされた円錐枝の閉塞を認めた. そのほかの血管に造影遅延や閉塞はみられなかった. ST上昇は持続していたが, 胸痛がなく小血管であったため治療を終了した. 帰室約1時間後に突然, 心室細動(ventricular fibrillation; VF)を発症したが, 迅速な蘇生術により心拍は再開し, 第24病日に独歩退院した.近年, 右室流出路(right ventricular outflow tract; RVOT)を灌流する冠動脈円錐枝の単独虚血によりBrugada症候群に極めて類似した心電図変化が出現することが報告されている. 今回, われわれは冠動脈円錐枝の閉塞によりBrugada型心電図とそれに続く致死性不整脈を発症した症例を経験した. 右冠動脈近位部に対するPCI時には, 冠動脈円錐枝にも注意を払い, 右側胸部誘導のST上昇をきたした際には, 催不整脈性を示すRVOTの虚血が不整脈を誘発するリスクが高いことを念頭に置き, 心室性不整脈の発生にも十分注意すべきである.
著者
塚本 悠 倉田 博之 大久保 海斗 山本 学
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. CPM, 電子部品・材料 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.113, no.231, pp.1-4, 2013-10-01

ホログラム多重記録再生方式として,球面参照光を用いてテラビット/平方インチの記録密度を越える記録再生方式を検討した.シミュレーションにより,球面参照光においては媒体シフトの3軸方向により多重記録が可能であるが,さらにペリストロフィック多重方式を複合することにより,容易に高密度記録が可能であることを実験およびシミュレーションにより明らかにした.
著者
倉田 博之 清水 和幸 清水 和幸
出版者
九州工業大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2010

生体分子ネットワーク中に埋め込まれている生物学的基本回路の構造と機能の関係(設計原理)を体系化して,合成生物学の基盤となるデータベースを構築した。それを基にして,基本回路の複合化システムである大腸菌中央代謝経路(解糖系+TCA回路+ペントースリン酸回路)の設計原理を解析して,それを合理的に設計するための遺伝子組換え戦略を提案した。物質生産の基盤である中央代謝経路を再設計することによって,エタノール発酵系や乳酸発酵系の生産性を向上させて,環境エネルギー問題に貢献する。