- 著者
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内山 龍雄
- 出版者
- 一般社団法人 日本物理学会
- 雑誌
- 日本物理学会誌 (ISSN:00290181)
- 巻号頁・発行日
- vol.24, no.10, pp.635-642, 1969-10-05 (Released:2008-04-14)
- 参考文献数
- 4
素粒子の電荷がすべてne0(n=0, ±1,…)の形にあらわされるという事実を再現するために現在までに提唱された理論の主なもの3つを概説する。第1はDiracのmagnetic monopoleに関する論文で, これと関連して電荷の量子化が示される。第2はKaluza, Kleinの統一場理論で, そこでは第5座標X5に正準共役なP5が電荷を示すことに着目して素電荷の存在を示す。最後に筆者自身の考えを紹介する。これは一般化されたゲージ場の一種として荷電ベクトル場を導入し, これが素電荷の運搬役をつとめることによって素電荷の普遍性を示す。