著者
内田 聖二
出版者
奈良大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2022-04-01

伝統的に転移修飾(transferred epithet)と呼ばれている修辞表現は文語的、詩的と言われてきたが、コンピューターコーパスなどで確認すると、現代英語でも同じような現象が観察される。本研究では、この「文語的」な言語現象を認知語用論の視点から見直すことによって、転移修飾、メタファー、連語などにおける修飾関係は基本的に同じで、それぞれが独自の分布をしているのではなく、段階的な言語現象であることの説明を目指す。
著者
内田 諭 内田 聖二 赤野 一郎 Danny Minn 工藤 洋路 石井 康毅 ハズウェル クリストファー
出版者
九州大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2018-04-01

2018年度の研究計画は和英連語辞書に収録すべき見出し語の選定と連語抽出の試行を主眼とし、次の3段階で実施した。・(1)見出し語の選定:BCCWJやTWCなどの日本語大規模コーパスを用いて、収録すべき見出し語の選定を行った。名詞を中心に選定し、日本の英語教育(特に高等学校レベル)の実情に合ったものになるように心がけた。・(2)連語表現の抽出の試行:(1)で選定した見出し語のうち、頻度の高い最重要名詞について、連語表現の抽出を行った。研究分担者の意見や研究会や学会などでの専門家からの助言、コーパスにおける共起指数等を基に、教育目的で有益な連語表現を選定した。また、次年度以降の研究・執筆作業が円滑に行えるよう、連語抽出に関する全体の方針について議論し、手続きをある程度明確化した。・(3)英訳の試行:(2)で抽出した連語表現について、英訳を予備的に実施した。英語母語話者の意見・助言を基に、特に日本語と英語でずれのある表現について集中的に討議した(例えば、「体」は英語ではbodyであるが、「体が温まる」はbecome warm from inside、「体が覚える」はbecome automaticなどのように必ずしもbodyを使うとは限らず特別な注意が必要となる)。これらの作業に加えて、辞書を公開する際に用いるウェブインタフェースのプロトタイプを作成した。これにより、早い段階から研究の最終成果物のイメージを共有することが可能となった。
著者
内田 聖二
出版者
奈良女子大学
雑誌
人間文化研究科年報 (ISSN:09132201)
巻号頁・発行日
vol.22, pp.1-9, 2007-03-31