著者
山川 烈 内野 英治 平川 克己 松山 敏剛 渡辺 寿美子 野上 ナヲエ
出版者
バイオメディカル・ファジィ・システム学会
雑誌
Biomedical fuzzy and human sciences : the official journal of the Biomedical Fuzzy Systems Association
巻号頁・発行日
vol.1, no.1, pp.71-79, 1995-07-07
被引用文献数
1

ハフ変換はノイズに埋もれた画像から直線を検出する有効な手法である.しかし, 従来のハフ変換ではノイズが多くなると直線を検出するのが困難になる.本論文では, ノイズの多い画像中の, いわゆるぼやけた直線や, 有界な線分(始点と終点)をも検出できる組合せファジィハフ変換を提案する.さらに, この手法を拡張しノイズに埋もれた円の検出も可能にした.本手法の有効性は細胞診に用いる顕微鏡画像への適用により確認された.
著者
畔津 忠博 上田 千晶 末竹 規哲 内野 英治
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会誌 (ISSN:13426907)
巻号頁・発行日
vol.68, no.11, pp.J482-J487, 2014 (Released:2014-10-24)
参考文献数
15
被引用文献数
2 2

人間の視覚は色相の変化に敏感であるため,カラー画像の強調処理を行った場合,色相が保持されることが望ましい.色相を直接的に扱うためにはHSI色空間やCIELAB色空間等を利用する方法が考えられるが,工学的にカラー画像はRGB色空間やCMY色空間で取り扱われることが多いため,画像処理もこれらの空間内で行えると便利である.NaikらはRGB色空間での色相保存の条件を示し,これを用いた画像強調の方法を提案している.しかしながら,この方法には彩度が低下する問題があるため,この問題点を修正する方法が幾つか提案されている.本論文では,RGB色空間において色相を保持したまま彩度を調整するための一方法を提案する.提案手法では,井上らによって提案された彩度最大化の方法にガンマ補正を導入することで所望の彩度を得ることを試みる.実験結果により,ガンマ値を変更することで彩度が適切に調整できることを確認した.
著者
松岡 丈平 田中 豪 末竹 規哲 内野 英治
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
日本知能情報ファジィ学会 ファジィ システム シンポジウム 講演論文集 第26回ファジィシステムシンポジウム
巻号頁・発行日
pp.105, 2010 (Released:2010-11-05)

本報告では混合雑音により劣化したカラー画像の雑音除去問題を取り扱う.一般に,カラーの自然画像はRGB成分間において相関が高いために,成分ごとに独立にフィルタ処理を行うよりも,ベクトル信号として処理を行う方が望ましいとされている.提案手法では,まず,ロバストスイッチングベクトルメジアンフィルタに基づいたベクトル$\varepsilon$-フィルタを入力画像に繰り返し適用し,雑音をほぼ完全に取り除いた暫定的な雑音除去結果を得る.その後,入力画像と暫定出力画像との残差を求め,そのRGB成分間の相関情報を利用することで残差画像中の真値成分を抽出し,それを暫定出力画像に加えることで,画質の良好な出力画像を得る.実験を通して,提案手法の有効性を示す.