2 0 0 0 胃梅毒

著者
堺 勇二 池田 憲治 上野 景子 小野 広幸 前田 和弘 田邉 寛 岩下 明德
出版者
医学書院
巻号頁・発行日
pp.1628-1631, 2019-11-25

疾患の概念と最近の動向 梅毒は代表的な性感染症の一つであり,多彩な皮膚病変がみられるが,まれながら消化管病変を生じることがある.消化管では胃に最も多いとされ1),消化管梅毒の本邦文献でみると,過去50年間では胃197例,大腸34例(31例が直腸),小腸3例,などの報告がある. 梅毒は主に性的接触によるT. pallidum(Treponema pallidum)の陰部などへの感染から発症する.10〜90日の潜伏期を経て,感染局所に初期硬結,硬性下疳などの一次病変を形成する(第1期).その後血行性に全身に撒布され,ばら疹などの多彩な皮膚病変や臓器梅毒などの二次病変を生じる(第2期).以後は潜伏梅毒を経て慢性に経過し,ごく一部は年余を経て第3期梅毒(晩期梅毒:心血管梅毒,ゴム腫など)に進展する2).胃梅毒の報告例の多くは第2期のものであり,胃梅毒は,血行性に全身に撒布された菌体とその代謝産物に対する血管アレルギーにより,梅毒性皮疹と同様の機序で形成された胃粘膜疹と推測されている3).
著者
小畑 伸一郎 木村 圭志 前田 和弘 真田 功 佐藤 昌彦 松村 克己 河野 文夫 東 輝一朗 紫藤 忠博
出版者
一般社団法人 国立医療学会
雑誌
医療 (ISSN:00211699)
巻号頁・発行日
vol.45, no.2, pp.174-176, 1991-02-20 (Released:2011-10-19)
参考文献数
12

40歳男性, 粘血便, 下痢を主訴とし注腸, 大腸内視鏡, 生検所見より左半結腸型の潰瘍性大腸炎と診断された. プレドニゾロン30mg/日及び, salicylazosulfa pyridine4.0g/日の約1年にわたる投与でも, 緩解に導入できず症状持続. 当科入院後経管栄養を併用により一時的に緩解となるも3ヵ月後粘血便出現, 大腸内視鏡, 組織学上活動性であった. プレドニゾロン60mg/日に増量し, 柴苓湯を併用した. 症状は消失し, プレドニゾロン減量が可能となり, 10週後には外来通院となり, プレドニゾロン中止するも緩解を保っている. 柴苓湯にはステロイド効果の増強作用が知られており, ステロイド減量に成功し良好な経過を得た.
著者
川崎 健吾 桑田 英悟 石橋 秀則 矢尾 知博 前田 和弘 柴田 博信 石田 清 津留 正臣 中溝 英之 森 一富 下沢 充弘
出版者
The Institute of Electronics, Information and Communication Engineers
雑誌
電子情報通信学会論文誌 C (ISSN:13452827)
巻号頁・発行日
vol.J104-C, no.10, pp.308-318, 2021-10-01

マイクロ波の送信モジュールには小型化と低コスト化が求められる.提案する送信モジュールは,高集積に適するSiデバイス上に制御回路を構成し,最終段の1W級の増幅器にSi-GaNスタック型増幅器を採用したことで,送信モジュールで使用するデバイスプロセスの数を減らし電源電圧の数を最少化することで電源回路を簡易化することが可能である.試作では,GaNチップを基板に内蔵し,Siチップと電源回路素子のチップインダクタを基板上に表面実装した3次元実装構造とすることで,モジュール面積7 mm x 7 mmの小型な実装構造を実現した.試作した送信モジュールは,L~C帯において広帯域な動作が可能であり,出力電力はL帯で34.8 dBm,S帯で32.0 dBm,C帯で25.8 dBmが得られ,0.6 dB-rms以下の振幅誤差と1.8 deg.-rms以下の移相量誤差の特性が得られた.