著者
山上 泰史 伊藤 良生 中西 功 副井 裕 小林 正樹
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会総合大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.1997, 1997-03-06

巡回型LMSアルゴリズムが, 安定に動作するためのステップサイズの範囲は, 文献[1]で与えられている. また, それに基づく可変スデップサイズ型アルゴリズムも提案されている[2]. しかしこのアルゴリズムの収束特性については詳しく検討されていない. 本文では, 可変ステップサイズ型アルゴリズムの, z平面上における動作について考察する.
著者
三木 成彦 副井 裕 藪木 登
出版者
津山工業高等専門学校
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
1999

カラー情報を用いて道路標識の検出する方法の開発を目的とし,以下の項目に対して研究を行った.1.いろいろな環境(主に晴れ,曇り,雨)において各天候,各時期,各時間の色分布を調べ,それらの環境に対応できるよう,各環境のデータをまとめ各色毎の分布関数を作成した.さらに,少なめの収集データにおいても分布関数が作成できるように,数式表現で色分布関数を作成できるようにした.これにより,色分布を広めにしたり,狭めにしたりでき,検出実験が行いやすくなり,従来よりも安定した色抽出が可能となった.2.ニューラルネットワークを用いた方法では,画像における各画素の色を検出する方法を開発した.対象標識は最高速度標識とし,検出実験を行った.晴天の場合の検出率は高かった.条件の悪い,雨天・逆光の場合は誤検出が多く見られた.そこで,逆光の場合,暗いところを検出し,そこを明るくして色検出を行うなどして,改良を加えた.まだ十分とはいえないが,色検出はそこそこの結果を得た.3.画像エネルギー関数を考慮したActive Netを用いた標識検出のプログラム作成と実験を行った.従来の方法では,画像の中央付近に対象標識が存在しないと対象を抽出することは困難であったが,Active Netの形状を変更することにより,画像の周囲に存在する対象も抽出することが可能となった.さらに,安定な抽出を行うために,等面積ネット構造を提案した.このネット構造を用いて,道路標識を検出するプログラムを開発し、実験を行い,外側にある対象の対象捕捉率が向上し,良好な結果を得た.4.検出された道路標識の種類を識別する方法については,ある仮定のもとでの予備実験ではうまくいったが,実際の画像を用いた場合は十分実験ができなかった.
著者
中西 功 西口 直登 伊藤 良生 副井 裕
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. A, 基礎・境界 (ISSN:09135707)
巻号頁・発行日
vol.87, no.6, pp.805-815, 2004-06-01
被引用文献数
17

オンライン署名照合において,筆順(位置情報)の時間的変化を離散ウェーブレット変換(DWT)に基づくサブバンド分解により多重レベルに分解した信号を用いることを提案する.時間領域の信号では本人と詐称者の違いが明確でない場合でも,サブバンド分解した高周波成分では個人ごとの違いがより顕著となることを利用する.ただし,本人であっても署名ごとにストローク数が変動することがあり,それが照合結果に影響を与えることから,DPマッチング法を導入することにより,ストローク数の変動を考慮した柔軟な照合方法を実現する.一方,照合アルゴリズムとしては適応信号処理技術を応用する.適応信号処理は出力と所望信号との誤差が小さくなるようにシステム内の係数を更新するもので,入力が所望信号に近ければ係数は1に収束することを利用して照合を行う.特に,正規化ステップサイズアルゴリズムを導入することにより安定した収束特性を実現する.署名照合実験の結果,本人には自筆署名の参照を許さず,詐称者には本人署名をなぞることを許した条件下において,識別率約95%が得られた.時間領域で照合する場合に比べて識別率が10%向上した.
著者
枝崎 賢 築谷 隆雄 鷲見 育亮 東村 正巳 副井 裕
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. EA, 応用音響 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.104, no.304, pp.37-41, 2004-09-10

本報告は,能動C形式における電流モードバイカッド回路の構成法について検討している.提案回路は,2出力型演算トランスコンダクタンス増幅器(DO-OTA),2出力型カレントフォロワ(DO-CF),および接地キャパシタを用いて構成されている.本回路は,特性を実現するための回路条件を必要とせず,電流出力の選択により低域通過特性,帯域通過特性,高域通過特性,帯域除去特性,および全域通過特性が実現できる.また,OTAのバイアス電流により特性パラメータを直交的に設定することができる.回路の構成要素に対する素子感度を求め,本回路が低素子感度特性を有することも明らかにしている.PSPICEシミュレーションによる実現例を示し,本回路の有効性を確認している.