- 著者
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西 智弘
宮森 正
勝俣 範之
- 出版者
- 日本緩和医療学会
- 雑誌
- Palliative Care Research (ISSN:18805302)
- 巻号頁・発行日
- vol.10, no.3, pp.920-923, 2015 (Released:2015-08-21)
- 参考文献数
- 9
現在,世界的に「早期からの緩和ケア」を実践していくことが進められている.しかし,その実践には様々な課題がある.このような状況の中 Palliative oncologistという, Oncologyと緩和ケアの両方のトレーニングを受けた医師の養成が提案されている.川崎市立井田病院では,抗がん剤から病棟,緩和ケアチーム,在宅までひとつの部門で提供しており,このシステムを利用した研修プログラムが行われている.患者が抗がん剤治療中でも緩和ケアに専念してからも,訪問診療に移行しても,研修医が主治医になるといった特徴があり,早期から統合された診療を経験できる.早期からの緩和ケアを進めていくための人材として, Palliative oncologistの養成は日本でも有用な可能性があり,当院での研修プログラムはひとつのモデルとなる可能性がある.