著者
北川 悦司 村木 広和 吉永 京平 山岸 潤紀 津村 拓実
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集F3(土木情報学) (ISSN:21856591)
巻号頁・発行日
vol.74, no.2, pp.II_143-II_148, 2018 (Released:2019-03-29)
参考文献数
5
被引用文献数
3 3

近年,地上分解能が小さい空中写真を容易に撮影できる手段としてUAV(Unmanned Aerial Vehicle)が注目を集めている.このUAV空撮画像を用いた3次元計測には,一般的にSfM(Structure from Motion)とMVS(Multi-View Stereo)を用いた3次元モデリングソフトウェアが利用される.しかし,これらのソフトウェアは,それぞれ傾向が異なることが指摘されている.そこで,本研究では,現在多く利用されているPix4DとPhotoScanの2つのソフトウェアについて,実験から特徴を導き出し,それぞれの違いについて比較した.その結果,SfM処理時に各ソフトウェアにおいてレンズ補正式が異なる点や,PhotoScanが見た目は綺麗であるが変位抽出に弱い傾向があること,Pix4Dは点群のZ値が若干揺れるが変位抽出しやすいことなどの比較結果を得ることができた.
著者
安彦 智史 加藤 諒 北川 悦司
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.61, no.3, pp.535-543, 2020-03-15

近年のインターネット社会では,SNS(Social Networking Service)の利用による薬物売買や児童ポルノ,自殺幇助といった様々なサイバー犯罪が問題視されている.特に薬物売買は,インターネットの匿名性を利用した売買手法について潜在化や巧妙化が進行しており,平成29年では薬物利用による検挙人員の約半数は青少年であった.そのため,厚生労働省では,警察庁と連携し,有害情報をフィルタリングするシステムの導入を促進しているが,検挙人員の低下にはつながっていない.さらに公開型のSNSを中心に,薬物売買を示唆するアカウントが頻繁に作成されているため,個別に対応するだけでは根本的な解決につなげることは難しいという課題がある.そこで,本研究では,特に重要度が高いとされるマイクロブログを対象に,機械学習を用いて薬物売買を行うユーザの自動抽出を試みる.さらに,ユーザ間の関係から,薬物売買に興味があるコミュニティを包括的に把握可能なシステムを開発する.実証実験の結果,薬物売買に関連するユーザを高精度に抽出し,ユーザの有害判定やネットワークの可視化を実現できることを証明した.
著者
田中 成典 窪田 諭 北川 悦司 物部 寛太郎 中村 健二
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集F3(土木情報学) (ISSN:21856591)
巻号頁・発行日
vol.67, no.2, pp.II_41-II_50, 2011 (Released:2012-03-26)
参考文献数
26

我が国の建設事業においては,CALS/ECや情報化施工,生産性向上のために3次元データを利用する環境を構築することは重要な課題であるが,その要求を満たす3次元CADが存在しない.そのため,国産の3次元CADの開発を支援することを目的とした,汎用3次元CADエンジンの開発が求められている. そこで本研究では,建設事業において3次元CADを迅速かつ低コストに導入し,これを活用できる環境を構築するために,汎用3次元CADエンジンを設計するための調査研究を行った.ここでは,3次元CADの利用場面,標準化動向,汎用3次元CADエンジンに付随するシーズ,既存製品,IT要素技術について調査し,汎用3次元CADエンジンに対する要求を明らかにした.
著者
上谷弘平 田中成典 北川悦司 吉田博哉 中村健二
雑誌
第74回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2012, no.1, pp.921-922, 2012-03-06

今日,SNSやアミューズメント分野において,デフォルメ顔画像が幅広く利用されている.しかし,既存のデフォルメ顔画像生成技術は,顔のパーツ作成や顔の特徴点を取得するのに手間とコストがかかる問題などがあるため,簡単にデフォルメ顔画像を生成することができない.そこで,本研究では,顔領域内の特徴点を自動取得することで,誰もが簡単にデフォルメ顔画像を生成できるアプリケーションの開発を目指す.さらに,デコメや名刺といった様々な用途での利用を想定し,デフォルメ顔画像に表情変化やアニメーションなどの効果を追加する機能も作成する.なお,開発には,手軽に素早くゲーム感覚で利用できるWindowsPhoneを用いた.
著者
田口諒 田中成典 北川悦司 吉田博哉 中村健二
雑誌
第74回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2012, no.1, pp.917-918, 2012-03-06

近年,工事現場や自宅などの様々な場所で距離計測が行われている.このような状況の中,コンピュータとデジタルカメラの発展に伴い,写真を撮影するだけで距離計測が可能な写真測量が注目されている.しかし,写真測量は,研究者や測量会社などの専門機関以外ではあまり利用されていない.そこで,本研究では,撮影方法の工夫やスマートフォンの特性を利用することで,専門知識がない人でも容易に距離計測できるアプリケーションの開発を目指す.さらに,計測用途に応じて,単写真とステレオ写真を使い分ける機能も開発する.なお,開発には,手軽に素早くゲーム感覚で利用できるWindowsPhoneを用いた.