著者
友田 正彦 大田 省一 清水 真一 上野 祥史 小野田 恵 ファム レ・フイ ブイ ミン・チー グェン ヴァン・アイン
出版者
独立行政法人国立文化財機構東京文化財研究所
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2013-04-01

実物遺構が現存しない14世紀以前のベトナム木造建築の上部構造の解明に寄与することを主目的に、建築型土製品等の考古遺物と現存建築遺構等の現地調査をベトナム北部各省と中国国内で計6次にわたり実施した。これにより、ベトナムにおける中国建築様式の段階的かつ選択的な受容のあり方について新知見を加えるとともに、ベトナム木造建築様式の独自性が李・陳朝期に溯ることを明らかにした。ハノイでの研究会開催や、日越両語による研究論集の刊行を通じ、ベトナム北部出土建築型土製品の調査データも含めた研究成果を公開するとともに、従来あまり知られていなかった研究資料を提供することができた。
著者
亀井 伸雄 友田 正彦 竹内 泰 脇田 祥尚 安福 勝 田代 亜紀子 佐藤 桂
出版者
独立行政法人国立文化財機構東京文化財研究所
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2012-04-01

2009年のスマトラ島沖地震にて被災したインドネシア西スマトラ州の州都パダンにおいて、被災直後から継続的に実施してきた歴史地区文化遺産復興に資する調査研究を、インドネシア側行政機関及び研究者と協力して行った。先行研究成果を踏まえつつ、現地調査・資料収集を通じて、パダン市の市街地構造の変遷と歴史的建造物の特徴及び分布を明らかにし、群として保存すべき文化遺産の価値と現状・課題について整理した。同時に、住民への聞き取り調査から社会組織や生活慣習、震災後の変化等をまとめ、ワークショップ開催により、復興に向けた意見交換を行った。以上をもとに、歴史地区の保存と開発の方向性を提言としてまとめることができた。