著者
合谷 祥一 村上 敦 佐藤 桂子 稲積 佐代子 山野 善正
出版者
公益社団法人 日本食品科学工学会
雑誌
日本食品科学工学会誌 (ISSN:1341027X)
巻号頁・発行日
vol.47, no.9, pp.679-684, 2000-09-15 (Released:2009-02-19)
参考文献数
11

疎水基であるトリテルペノイド基にカルボキシル基が結合したムクロジサポニン(SS)の界面活性,乳化性,クリーミング安定性およびゼータ電位に対するpHの影響を調べ,特にクリーミング安定性とゼータ電位についてSoyasaponin I (SI)によるエマルションと比較した.(1) 界面生成直後の界面張力は,pH 7以下でほぼ一定であり,pH 8以上で大きく増大し,pH 9で一定になった.界面生成3時間後では,pH 5以下で,界面に不溶性の膜が観察された.(2) SSはpH 6未満でそれ以上よりも低い乳化性を示した.(3) SSのエマルションのクリーミング安定性はpH 6以下で低くなり,乳化性と一致した傾向を示した.pH 7以上では,SIよりも平均粒径が低いにも関わらず,高い水相分離率を示した.(4) ゼータ電位は,pH 6から8にかけて増大し,pH 8.5以上でほぼ一定になった.また,どのpHにおいてもSIエマルションのゼータ電位よりも低い値を示した.
著者
前田 里美 早川 由佳理 佐藤 桂子 猿山 沙樹 藤澤 宏幸 星 文彦
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会宮城県理学療法士会
雑誌
理学療法の歩み (ISSN:09172688)
巻号頁・発行日
vol.2003, no.14, pp.45-50, 2003 (Released:2004-08-13)
参考文献数
8
被引用文献数
2

本研究の目的は, 筋電図 · 床反力計 · 三次元動作解析装置を用いた膝立ち位における側方重心移動動作中の運動学的機構を明らかにすることである。対象は健常男性10名とし, 可能な限り速く3種類の右方向への側方重心移動動作を行わせ,左右の脊柱起立筋 · 大殿筋 · 中殿筋 · 外複斜筋の筋活動, 圧中心 (center of pressure : COP), 反射マーカーの空間座標データを測定した。COPの軌跡は一度目的方向とは逆方向へ移動し, その後目的方向へと移動した。また, 全課題動作において動き始めに活動が高まる筋は共通しており,右脊柱起立筋 · 左大殿筋 · 左中殿筋 · 右外腹斜筋であった。これは右側の骨盤挙上に働き, COPを目的方向とは逆方向に移動させ, 重力モーメントを大きくし, 速い側方重心移動動作の原動力となっていることが考えられた。
著者
佐藤 桂 皆川 鉄雄 加藤 丈典 平田 岳史 鈴木 和博
出版者
一般社団法人日本鉱物科学会
雑誌
日本鉱物科学会年会講演要旨集 日本鉱物科学会 2012年年会
巻号頁・発行日
pp.211, 2012 (Released:2014-06-10)

本研究では,西南日本内帯の山陽帯に属する後期白亜紀花崗岩体〔広島花崗岩(複合)体〕内部の鉱床の形成条件・年代を調べる事を目的として,研究を開始した。今回は予察的研究として,岩体の南端である瀬戸内海 芸予諸島東部の大三島の大三島鉱山の花崗岩質岩2試料の記載およびその内の1試料の薄片から見出したモナズ石のCHIME年代測定を行なった。その結果,山陽帯の広島花崗岩の既報の年代と調和的な83.4 +/- 6.6 Ma(N = 51,2 sigma誤差表記)の年代が得られた。
著者
亀井 伸雄 友田 正彦 竹内 泰 脇田 祥尚 安福 勝 田代 亜紀子 佐藤 桂
出版者
独立行政法人国立文化財機構東京文化財研究所
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2012-04-01

2009年のスマトラ島沖地震にて被災したインドネシア西スマトラ州の州都パダンにおいて、被災直後から継続的に実施してきた歴史地区文化遺産復興に資する調査研究を、インドネシア側行政機関及び研究者と協力して行った。先行研究成果を踏まえつつ、現地調査・資料収集を通じて、パダン市の市街地構造の変遷と歴史的建造物の特徴及び分布を明らかにし、群として保存すべき文化遺産の価値と現状・課題について整理した。同時に、住民への聞き取り調査から社会組織や生活慣習、震災後の変化等をまとめ、ワークショップ開催により、復興に向けた意見交換を行った。以上をもとに、歴史地区の保存と開発の方向性を提言としてまとめることができた。
著者
佐藤 桂司 林田 和宏 天谷 賢児 新井 雅隆
出版者
一般社団法人日本機械学会
雑誌
日本機械学會論文集. B編 (ISSN:03875016)
巻号頁・発行日
vol.70, no.692, pp.1051-1057, 2004-04-25
被引用文献数
12

In this paper, separation of laser-induced fluorescence (LIF) due to PAHs and incandescence (LII) due to soot by time-resolved measurement was demonstrated for the propane diffusion flame. Laser-induced fluorescence method for the measurement of polycyclic aromatic hydrocarbons (PAHs) in diffusion flame was developed. A KrF excimer laser was used for excite the PAHs. Strong laser-induced incandescence due to soot was appeared with fluorescence signal due to PAHs. In order to separate the signals into LII and the PAHs-LIF detected from diffusion flame, time-resolved measurement was carried out. A pico-second gate CCD camera with a image intensifier was used taking a time-resolved image. From the two different images, which were taken at different time-delay, PAHs-LIF and LII were obtained. Intensity distributions of PAHs-LIF and LII were measured on the flame axis. Overlap region of the LIF and LII was observed around the onset position of the yellow flame. In this region, LIF intensity decreased and LII intensity increased along the flow direction. It seemed that this region was transition region from the PAHs to soot and was attributed the presence of soot precursor.