著者
島根 大輔 古川 茂樹 山崎 博司
出版者
一般社団法人 日本エネルギー学会
雑誌
日本エネルギー学会大会講演要旨集 (ISSN:24238317)
巻号頁・発行日
vol.19, pp.294-295, 2010

Experimental study has been conducted on the occurrence of boilover processes in the pool fire. The flame and water temperatures and optical energy were measured during the pool burning of hydrocarbon with high boiling point. n-Hexadacane layer with emulsion layer were composed on the water sublayer in the cylindrical container. Attention was mainly paid for temperature conditions at the occurrences of boilover in the pool burning processes. It is concluded that the time for extinguishment become to shorten by existing of emulsion layer, in which boilover processes were largely changes. Occurrence conditions of boilover were also discussed by time histories of flame, emulsion layer and water sublayer with optical energy from pool fire.
著者
鈴木 圭 山﨑 博司 今村 宰 古川 茂樹 小幡 義彦
出版者
一般社団法人 日本エネルギー学会
雑誌
日本エネルギー学会誌 (ISSN:09168753)
巻号頁・発行日
vol.96, no.6, pp.157-166, 2017-06-20 (Released:2017-06-30)
参考文献数
39

エマルジョン燃料の噴霧燃焼過程においては二次微粒化発生により混合促進効果が期待できる一方で,水の蒸発による潜熱吸収によって発生熱量の大幅な減少が見込まれる。これを抑制することを目的としてエマルジョンの添加水分の一部をアルコールに置き換えた。本研究ではエタノールを添加した燃料/ 水エマルジョンの液滴燃焼時の二次微粒化特性,特にミクロ爆発発生について検討を行った。実験ではn-ヘキサデカンをベース燃料とし,水およびエタノールを混入させ界面活性剤で安定化させたエマルジョンを用いた。n-ヘキサデカンおよび界面活性剤の体積割合はそれぞれ0.7および0.03で一定とし,添加水分の一部をエタノールに置き換えた試料を用いた。エタノールの体積割合は0.0,0.03,0.05,0.08と変化させた。初期液滴直径は1.1 mmおよび1.3 mmとし,通常重力下静止空気中で燃焼実験を行った。液滴燃焼過程は高速度ビデオカメラで撮影し,ミクロ爆発発生までの待ち時間を計測するとともに,懸垂線をプローブとしたAcoustic Emission(以後,AE)計測によりミクロ爆発発生の強度の測定を行った。併せて液滴温度測定を行うとともに,ガラス細管内に保持した供試燃料の相分離過程を調べた。ミクロ爆発発生待ち時間をミクロ爆発の初期発生までの待ち時間とそれ以降の待ち時間に分けて検討を行った。その結果,後者はワイブル分布で近似でき,その形状母数は2となること,ミクロ爆発発発生までの待ち時間はエタノール含有により長くなる傾向があるが,その主な要因は最小発生時間の遅れであることを示した。併せて待ち時間分布と温度計測結果を用いてミクロ爆発発生時の温度とAEピーク電圧の算術平均を検討した結果,液滴直径,エタノール含有に関わらず同じ温度領域で発生するミクロ爆発のAEピーク電圧は同じであること,また低い温度領域で発生するミクロ爆発のAEピーク電圧は低くなることを示した。
著者
小野 洋 野中 章久 金井 源太 古川 茂樹
出版者
[東北農業試験研究協議会]
雑誌
東北農業研究 (ISSN:03886727)
巻号頁・発行日
no.65, pp.209-210, 2012-12

東日本大震災では農業生産・生活面で多くの混乱がもたらされ、とりわけ震災直後の輸送用燃料不足は深刻であった。こうした経験を通じ、域内で調達可能な再生可能エネルギーに注目が集まっている。農村における太陽光パネルの設置はその一例であるが、農業生産に関連した取組としては、耕作放棄地を利用した油糧作物生産があげられる。そこで本稿では、耕作放棄地におけるエネルギー生産の可能性を検討するため、ナタネを対象としたLCA(ライフサイクルアセスメント)を行う。ナタネはわが国を代表する油糧作物であり、1. 幅広い地域で栽培可能、2. 景観作物として集客可能性があり地域活性化に資する、3. 比較的少額の投資でエネルギー化が可能等の特長がある。なお、以下の分析に用いるデータは、岩手県西和賀町を対象とした現地圃場における実証試験結果である(新たな農林水産政策を推進する実用技術開発事業:平成21~23年度農林水産省)。