著者
梶 茂樹 品川 大輔 古閑 恭子 米田 信子
出版者
京都大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2012-04-01

声調声調というと、東アジア大陸部のいわゆる単音節語をイメージすることが多い。しかしながら、これらをもって声調言語一般を語るわけにはいかない。アフリカにおいては多様な声調言語の類型が現れる。例えばコンゴのテンボ語のように、単語を構成する音節(あるいはモーラ)数に従って声調のパターンが等比級数的に増える言語もあれば、タンザニアのハヤ語のように互換の音節数に従って等差級数的に増える言語もある。さらにウガンダのニョロ語のように単語の音節数に関係なくパターン数2を保持する言語もある。さらにアフリカの声調・アクセント言語において重要なことは、声調の語彙的機能にも増して文法的機能が卓越していることである。
著者
古閑 恭子
出版者
一般社団法人 CIEC
雑誌
コンピュータ&エデュケーション (ISSN:21862168)
巻号頁・発行日
vol.7, pp.84-89, 1999-11-30 (Released:2015-02-03)

朝鮮語と日本語は、構造的によく似た言語である。そのため、構造的に日本語との違いの大きい英語などの言語に比べ、日本語への機械翻訳にはかなりの精度が期待できそうである。しかしながら、実際に市販の翻訳ソフトを用いて朝・日翻訳を試みると、その性能は決して高くはないことが分かる。本稿では、言語学的に誤訳の種類を①単語そのもののレベルに関わる誤訳、②単語の共起関係レベルの誤訳、③文法レベルの誤訳、④テクスト論レベルの誤訳に分類し、数種類のテクストを用いて実験し、その種類別の誤訳の割合を調べてみた。実験の結果、誤訳の過半数は共起関係レベルのものであることが分かった。
著者
梶 茂樹 米田 信子 古閑 恭子 品川 大輔 塩田 勝彦 神谷 俊郎 若狭 基道
出版者
京都大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2008

アフリカには多くの声調言語が話されている。アフリカの声調言語の特徴は、アジアの声調言語に比して、声調の語彙的機能が低く文法的機能が高いということである。例えば、多くのバンツー系諸語では、しばしば声調のみで時制・アスペクトが区別されるし、また声調のみによって関係節かそうでないかが区別される。またガーナのアカン語では所有表現が声調のみで表現されるということもある。このような声調の文法的機能はアフリカの声調言語の大きな特徴である。