- 著者
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繆 冶煉
アガド マルシャル D.
豊島 英親
吉崎 繁
- 出版者
- The Japanese Society of Agricultural Machinery and Food Engineers
- 雑誌
- 農業機械學會誌 (ISSN:02852543)
- 巻号頁・発行日
- vol.58, no.4, pp.71-77, 1996-07-01
- 参考文献数
- 11
- 被引用文献数
-
3
米の食味改善および健康食品の開発を目的に玄米の培養処理を提案し, 精米粉の糊化に及ぼすその影響を反応速度論的および組織学的に検討した。30℃のまき床で培養を行うと, 玄米内部の既存酵素が活性化され, さらにこれらの酵素反応によりアミロプラストの包膜が破れ, 澱粉粒が分解された。培養玄米の精米粉は異なる糊化特性をもっており, 最高粘度およびブレークダウンが培養時間によって増加と減少の二段階で変化した。また, 一次反応モデルを用いてシミュレーションを行った結果, 米粉の糊化過程はアレニウス方程式で表され, 活性化エネルギーは30℃まき床での培養により1.157×10<sup>5</sup>から1.492×10<sup>5</sup>J/molに増加したことが明らかになった。