著者
棗田 学 温 城太郎 渡邉 潤 高橋 陽彦 塚本 佳広 岡田 正康 平石 哲也 吉村 淳一 大石 誠 藤井 幸彦
出版者
一般社団法人 日本小児神経外科学会
雑誌
小児の脳神経 (ISSN:03878023)
巻号頁・発行日
vol.47, no.4, pp.358-364, 2022 (Released:2023-01-30)
参考文献数
25

Diffuse midline glioma(DMG)の80%以上がヒストンH3K27M変異を有する.橋に局在する病変は摘出術の適応はなく,針生検でも重篤な合併症が生じ得るためDMGに対してliquid biopsyの確立が切望される.我々は初発時に腰椎穿刺で採取した脳脊髄液よりH3K27Mを同定するのは困難と報告した.本稿では,多発病変および播種病変を有しliquid biopsyによりH3K27M変異と同定された2症例を紹介し,liquid biopsyの恩恵を受ける症例の特徴について迫る.
著者
吉村 淳一 川上 愛 石塚 悦子 川崎 昭一
出版者
一般社団法人 日本農村医学会
雑誌
日本農村医学会雑誌 (ISSN:04682513)
巻号頁・発行日
vol.52, no.5, pp.849-851, 2004 (Released:2005-03-29)
参考文献数
3

これまでの頭皮裂創処置では, 縫合後抜糸までガーゼで創を保護し洗髪は制限されていたため, 頭皮のかゆみや髪のべたつきなどの不快感, テープをはがす時の痛みの訴えが日常的に聞かれていた。そこで創部を開放し, 早期洗髪を行ってもらう方法につき検討した。頭皮裂創患者40例を対象に, 縫合後2日前後の早期に創を開放し, 洗髪を行ってもらい, 合併症の有無をチェックし処置についての感想について聞き取り調査を行った。その結果感染や癒合不全はなく, 大多数例に好感がもたれ, より快適な創傷処置法の一つの選択肢として有用であると考えられた。