著者
棗田 学 温 城太郎 渡邉 潤 高橋 陽彦 塚本 佳広 岡田 正康 平石 哲也 吉村 淳一 大石 誠 藤井 幸彦
出版者
一般社団法人 日本小児神経外科学会
雑誌
小児の脳神経 (ISSN:03878023)
巻号頁・発行日
vol.47, no.4, pp.358-364, 2022 (Released:2023-01-30)
参考文献数
25

Diffuse midline glioma(DMG)の80%以上がヒストンH3K27M変異を有する.橋に局在する病変は摘出術の適応はなく,針生検でも重篤な合併症が生じ得るためDMGに対してliquid biopsyの確立が切望される.我々は初発時に腰椎穿刺で採取した脳脊髄液よりH3K27Mを同定するのは困難と報告した.本稿では,多発病変および播種病変を有しliquid biopsyによりH3K27M変異と同定された2症例を紹介し,liquid biopsyの恩恵を受ける症例の特徴について迫る.
著者
中田 力 西澤 正豊 藤井 幸彦 鈴木 清隆 KWEE Ingrid L. KNIGHT Robert T.
出版者
新潟大学
雑誌
基盤研究(S)
巻号頁・発行日
2004

本研究は、本邦唯一のヒト用超高磁場(7.0T)装置を用いた高分解能画像を開発し、特定疾患における組織特性を反映するコントラスト画像法を導入することにより、組織標本に匹敵する臨床生体顕微鏡を開発することを目的とした。様々な技術開発を行い、SusceptibilityWeighted Imaging(SWI)を導入した生体顕微鏡法では、世界に先駆けて、最終園標とされたAlzheimer病の老人斑の画像化にも成功した。
著者
中田 力 西澤 正豊 藤井 幸彦 五十嵐 博中 ヒューバー ビンセント 辻田 実加 鈴木 清隆 柿田 明美
出版者
新潟大学
雑誌
基盤研究(S)
巻号頁・発行日
2009-05-11

本研究は世界の研究者が過去30年間以上失敗し続けてきたリガンド型MRI分子イメージングの開発を行う極めて挑戦的なプロジェクトであった。その宣言通り期間内で不可能と思われていた夢の画像法開発に成功し、研究代表者によりJJ Vicinal Coupling Proton Exchange(JJVCPE)と名付けられた。具体的には、H2O17を用いた水分子と、O17-PiBを用いたアミロイド分子イメージングが施行され、アクアポリン4を介したVirchow-Robin腔の間質流がβ-amyloidのクリアランスに必須でありその機能不全がAlzheimer病の発症機序に強く関連していることを突き止めた。
著者
西山 健一 藤井 幸彦
出版者
日本脳神経外科コングレス
雑誌
脳神経外科ジャーナル (ISSN:0917950X)
巻号頁・発行日
vol.22, no.5, pp.349-356, 2013 (Released:2013-05-25)
参考文献数
21

本稿では, 水頭症および関連する嚢胞性疾患に対して髄液路を作成する脳室鏡手術を提示し, 必要な解剖と知識を概説した. ここで術式は “脳室-脳槽短絡術” と “脳室内閉塞機転の解除” に大別される. 鏡視下で目印となる脳室内構造の把握に加えて, 前者では脳槽の構築と内部血管の, 後者では脳室壁直下の神経路と神経核の理解が必須である. “Third ventriculostomy” では, 両側乳頭体と漏斗陥凹とを結ぶ三角形の中心を目印に, 脳底動脈および同頂部から中脳に向かう動脈群の損傷を避けて, 脚間槽に穿孔する. この際, 脚間槽を縁取る二葉のLiliequist's membraneの確認が重要である. “Temporal ventriculostomy” では脈絡裂の仮想延長線を目印に, 前脈絡動脈の損傷を避けるようにcarotid cisternの後方からcrural cisternに穿孔する. “Aqueductoplasty” では, 動眼神経核, 内側縦束, 滑車神経路の損傷を避ける. なお, 水頭症関連疾患では正常構造を留めていない症例があり, 術前画像の詳細な検討が肝要である.
著者
加藤 依子 伊藤 靖 北澤 圭子 森田 健一 反町 隆俊 藤井 幸彦 川原 信隆
出版者
特定非営利活動法人 日本脳神経血管内治療学会
雑誌
Journal of Neuroendovascular Therapy (ISSN:18824072)
巻号頁・発行日
vol.7, no.1, pp.46-50, 2013
被引用文献数
4

【目的】今回我々が新たに開発した6FrセルリアンカテーテルDD6の有用性について報告する.【方法】未破裂前交通動脈瘤に対するコイル塞栓術,および破裂左中大脳動脈瘤のコイル塞栓術において,8Frガイディングカテーテルのintermediate catheterとして6FrセルリアンカテーテルDD6を使用した.【結果】親血管のアクセス困難を解決し,ガイディングカテーテルのサポートを向上させると同時に,balloonあるいはstent assist techniqueを併用したコイル塞栓術が可能であった.【結論】4Frセルリアンカテーテルを用いたtriple coaxial systemではsimple techniqueによる塞栓術のみが可能であるが,新たに開発した6FrセルリアンカテーテルDD6を用いたtriple coaxial systemであればバルーン併用あるいはEnterprise VRD併用によるコイル塞栓術が可能である.