著者
棗田 学 温 城太郎 渡邉 潤 高橋 陽彦 塚本 佳広 岡田 正康 平石 哲也 吉村 淳一 大石 誠 藤井 幸彦
出版者
一般社団法人 日本小児神経外科学会
雑誌
小児の脳神経 (ISSN:03878023)
巻号頁・発行日
vol.47, no.4, pp.358-364, 2022 (Released:2023-01-30)
参考文献数
25

Diffuse midline glioma(DMG)の80%以上がヒストンH3K27M変異を有する.橋に局在する病変は摘出術の適応はなく,針生検でも重篤な合併症が生じ得るためDMGに対してliquid biopsyの確立が切望される.我々は初発時に腰椎穿刺で採取した脳脊髄液よりH3K27Mを同定するのは困難と報告した.本稿では,多発病変および播種病変を有しliquid biopsyによりH3K27M変異と同定された2症例を紹介し,liquid biopsyの恩恵を受ける症例の特徴について迫る.
著者
平石 哲也 長谷川 準三 黒木 啓司
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
海洋開発論文集 (ISSN:09127348)
巻号頁・発行日
no.14, pp.275-279, 1998

Long period waves often cause large surging motion of moored vessels by resonance to naturaloscillation of the mooring system composed of the elastic hawsers and ship body. In order to preventthe amplification of long period waves in harbor by the reflection, the wave absorbing beach isproposed. The artificial beach with mild slope can reduce the reflection coefficient. The appropriateinstallation planning for beaches in harbor is discussed on basis of the results of numericalsimulation.
著者
光永 臣秀 平石 哲也 宇都宮 好博 三浦 房紀 中川 浩二
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
土木学会論文集 (ISSN:02897806)
巻号頁・発行日
vol.2004, no.775, pp.69-80, 2004-11-21 (Released:2010-08-24)
参考文献数
10
被引用文献数
3

1999年の台風18号は山口県の周防灘沿岸に甚大な高潮被害を及ぼした. 山口県ではこれを契機に護岸高の設計基準の見直しを行なった. この中で, 過去に山口県に大きな被害を及ぼした台風を対象に, 進行コース, 気圧深度, 潮位偏差の観測結果から統計的評価および沿岸部の地形や土地利用などの地域特性を含めた検討を行い, 山口県の高潮防災の基準となるモデル台風としてT9918号を選定した. そして, これを基に周防灘における新たな防護基準を定めた. この結果, 設計潮位については最大90cmの嵩上げが必要との結論を得た. 本論文は, 筆者らが行ったこの検討の内容についてまとめたものである.
著者
光永 臣秀 平石 哲也 宇都宮 好博 三原 正裕 大川 郁夫 中川 浩二
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集 (ISSN:02897806)
巻号頁・発行日
vol.2003, no.726, pp.131-143, 2003
被引用文献数
3

1999年の台風18号は, 山口県の周防灘沿岸に甚大な被害を及ぼした. 本研究では, Myers の傾度風モデルおよびマスコンモデルにより風域場を再現し, 被害発生に至るまでのこの台風による高潮と波浪のシミュレーションを行い, 山口県周防灘沿岸代表11地点の被災時における各施設への波力等の外力を推定した. これにより, 現行の設計方法を用いて護岸や防波堤の被災メカニズムについての検討考察を行った結果, 防災基準の設定時の想定を越えた異常潮位や波浪の発生により, 護岸においては基準を超えた越波による裏埋土砂の洗掘と, 想定を越えた引き波による負圧発生, 防波堤においては浮力の増大により堤体が不安定化が生じ被災に至ったものとの結論を得た.
著者
水谷 英朗 馬場 康之 平石 哲也 間瀬 肇
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集B2(海岸工学) (ISSN:18842399)
巻号頁・発行日
vol.74, no.2, pp.I_925-I_930, 2018

本研究は,過去に養浜が実施されている南紀白良浜海岸を対象に,海浜地形のモニタリングと各気象イベント毎の短期的な海浜変形特性を現地計測により把握した.現地計測より2017年の6月から9月の期間に高波浪をもたらした6/21低気圧及び台風5号および18号の各気象イベント毎の白良浜の海浜砂の移動実態を捉えることができた.2017年は沖側への養浜砂の流出がそれほど大きくなく,海浜砂の大部分が後浜へ打ち上げられていることが計測土砂量から確認された.また,SWANおよびXBeachを用いた波浪・海浜流の数値シミュレーションを実施した結果,海浜中央部の高波と浜中央部沖地点の海浜流が再現され,北部の権現崎岩礁部域の砕波による運動量輸送により時計回りの海浜流場が形成されることが示された.
著者
大石 誠 平石 哲也 北浦 弘樹
出版者
新潟大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2012-04-01

脳組織において「てんかん原性」がいかに発現し獲得されるかは,いまなお解明されていない.本研究では,脳神経外科手術摘出直後の生きた大脳組織標本を実験に活用し,当施設で開発された蛍光イメージング(フラビン傾向反応)による組織の生理学的反応,特に刺激の易伝播性と,免疫組織学的所見・病理組織検索による抑制ニューロンの脱失所見が相関すること,しかもてんかん発症初期にすでにこの所見が見られていることを明らかにすることに成功し,てんかん原性の発現と獲得の過程の一部を視覚化し得ることができた.