著者
源栄 正人 ツァンバ ツォグゲレル 吉田 和史 三辻 和弥
出版者
公益社団法人 日本地震工学会
雑誌
日本地震工学会論文集 (ISSN:18846246)
巻号頁・発行日
vol.12, no.5, pp.5_117-5_132, 2012 (Released:2012-11-07)
参考文献数
15
被引用文献数
2 2

本論文では、2011年東北地方太平洋沖地震で大きな被害を受けたSRC造9階建て建物を対象に、地震時とその前後における振幅依存振動特性の分析を行うとともに、実観測記録に基づく動的履歴特性を分析した。ウェーブレット解析に基づく倍調波成分の励起の確認により浮き上がり振動を起こしていたことを示唆し、被害状況とも調和することを示した。また、竣工以来40年に及ぶ微動レベルから強震動のレベルの長期モニタリングデータに基づく振幅依存振動特性について整理分析を行った。
著者
飯山 正夫 吉田 和史 堀内 博
出版者
特定非営利活動法人日本歯周病学会
雑誌
日本歯周病学会会誌 (ISSN:03850110)
巻号頁・発行日
vol.41, no.2, pp.166-172, 1999-06-28
参考文献数
17
被引用文献数
6

本研究の目的は,デジタル画像解析を用いて歯肉発赤状態認識を解明し,歯肉発赤状態の自動認識アルゴリズムの開発のための基礎データを得る事である。10年以上の臨床経験を有する歯科医師9名に対し歯肉デジタル画像4枚を順にモニター画面で提示し,健全/概ね健全,軽度の炎症,発赤状態の著しい重度炎症の3つのカテゴリーに相当する範囲を指定させた。画像は,RGBカラー画像(Red,Green,Blue 各 8 bits)で画素数は2,268×1,764 pixels,記憶容量は約11MBであった。範囲選択の際,形態にはとらわれず歯肉色だけで判断するように確認した。指定された範囲の画素数,R,G,Bそれぞれの平均グレーレベル値を測定し記録した。カテゴリー間の有意差の検定には,Student's t-testを用いた。また,発赤の顕著な歯肉デジタル画像を三原色それぞれのグレーレベルで表示する3枚の画像(R,G,B画像)に分離し,肉眼でみた発赤状態との比較を行った。その結果,R,G,B値での健全/ほぼ健全群と軽度炎症群間でのt値(P値×10つは,それぞれ3.12(2.3),4.16(0.65),3.29(1.4)であり,軽度炎症群と重度炎症群間は,4.45(0.2),9.18(-0.00001),9.45(-0.00001)であった。また,歯肉各所の発赤状態のコントラストで原画像と最もよく相関した画像は,三原色分離画像の中でG画像であり,歯肉発赤状態の視覚認識においてG値の関与が高い事が明らかになった。今後,修正を加えたG値を用いて歯肉発赤認識アルゴリズムの開発を行う予定である。