著者
小出 貢二 間中 信也 指田 純 高木 清 喜多村 孝幸 平川 誠 野間口 聰
出版者
医学書院
巻号頁・発行日
pp.729-734, 1991-08-10

I.はじめに 血小板減少症を呈するidiopathic thrombocytopenicpurpura(以下ITP),disseminated intravascular co—agulation等の出血性素因や肝疾患が,頭蓋内出血の原因となることは良く知られている.しかしながら血小板減少症の発現は,出血性脳血管障害の急性期ばかりではなく経過中のすべての時期に認められ,血小板減少症が必ずしも出血性脳血管障害の原因として元から存在したものばかりでなく,出血後経過中の様々な原因により.二次的に生じたものも多いと考えられた.そこでわれわれは,出血性脳血管障害の経過中に認められた血小板減少症の原因とその臨床的意義について検討をくわえ興味ある結果を得たので報告する.
著者
松谷 雅生 出口 誠 佐藤 章 田畑 均 喜多村 孝幸 就労支援リハビリテーションプログラム実務委員会
出版者
一般社団法人 日本脳卒中学会
雑誌
脳卒中 (ISSN:09120726)
巻号頁・発行日
pp.11031, (Released:2022-07-11)
参考文献数
26
被引用文献数
1

【背景および目的】急性期病院退院時に“復職意志”を表明した脳卒中患者に,回復期リハビリテーション(リハ)病院の特徴である十分なリハ期間と豊富なリハプログラムを生かした就労支援リハプログラムを行い,その効果を検証した.【方法】職場復帰に必要な4条件,①家庭生活自立機能,②通勤に必要な運動歩行機能,③一般事務作業機能,④発病前の業務を以前と変わらず遂行する脳の機能,をリハにより強化しつつ,勤務先との連携を取り復職を支援した.【結果】対象81例中,評価対象者61例の復職率は,全症例で85.2%,当院入院時mRS別では,mRS2:92.3%,mRS3:77.8%,mRS4:80.8%であった.【結論】脳卒中発症時点のmRS3–4患者の復職率は50%以下の報告が多い中で,本報告復職率は高い.治療後mRS 3–4患者でも,復職意欲があれば復職が可能であり,今後の脳卒中治療体系の中での回復期リハの重要性を示した.
著者
戸田 茂樹 喜多村 孝幸 寺本 明
出版者
日本医科大学医学会
雑誌
日本医科大学医学会雑誌 (ISSN:13498975)
巻号頁・発行日
vol.4, no.1, pp.36-40, 2008 (Released:2008-03-17)
参考文献数
3
被引用文献数
1 1

We present a case of bilateral chronic subdural hematoma due to spontaneous intracranial hypotension. This patient complained of postural headache. Computed tomography of the brain showed bilateral chronic subdural hematomas, and radioisotope cisternography showed leakage of cerebrospinal fluid at the lumbar level. We placed an epidural blood patch at the lumbar level and a few days later performed irrigation of the bilateral hematomas. The patient recovered completely and was discharged.