著者
國弘 暁子
出版者
日本文化人類学会
雑誌
日本文化人類学会研究大会発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.2009, pp.13, 2009

ペニスと睾丸を切除する去勢儀礼を通過したヒジュラは、女神の衣装であるサリーを身に纏い、現世放棄者のような立場にあるが、しかし、その性的な欲動を放棄することはない。密室の空間において、男性と共に、あるいは師弟間において、セクシャルな関係を結んでいる。「ホモセクシュアル」としては決して括ることのできないヒジュラの情交のあり方について発表する。
著者
國弘 暁子
出版者
群馬県立女子大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2010

インドのヒジュラとカナダのベルダーシュを考察の対象に据え、異性装の比較研究を実施した結果、当該社会において、異性の衣装を身に纏う行為が、単なるジェンダーの逸脱や倒錯としてではなく、異なる力や聖性を表現する実践として認識されている、あるいは、されていたことが明らかとなる。