著者
小野 純平 土井 翔平
出版者
北海道大学公共政策大学院
雑誌
年報 公共政策学 (ISSN:18819818)
巻号頁・発行日
vol.17, pp.79-100, 2023-03-31

In 2000, the Security Council of the United Nations adopted resolution 1325, “Women, Peace, and Security,” which explicitly puts women in the context of peace and security for the first time. Reflecting this trend in international society, the research on women and conflict are growing. In this article, we review the recent development in this field, focusing on empirical analysis of women and intrastate conflict. In particular, we found most of the research shed light on two topics: the participation of women and the protection of women.
著者
水野 貴之 土井 翔平 土屋 貴裕 栗崎 周平
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 第35回 (2021)
巻号頁・発行日
pp.4H2GS11c05, 2021 (Released:2021-06-14)

約6600万ノード(企業とその株主)で構成されるグローバルな株所有ネットワークに,約80万種の投資ファンドを結合する.投資運用会社は,投資家の投資ファンドを運用することにより多くの企業の直接的または間接的な株主になり,収益を得る.そして,株主として企業を支配する.我々は,複雑でグローバルな株所有ネットワークを紐解き,社会的責任を伴うESGの投資ファンドとヴァイス企業(たばこ,軍需産業など)とを繋げる経路が存在することを指摘する.投資をやめれば,ヴァイス企業からの収益はなくなるが,支配することができず野放しになる.一方で,投資をおこなえば,ヴァイス企業からの収益を受け取ることになる.このジレンマは,グローバル株所有ネットワークで線形におこなわれる収益の配分と,多数決を通じて非線形におこなわれる支配力の配分を定量化し,収益と支配力とのバランスで投資の可否を決断することにより解決できる.
著者
土井 翔平 水野 貴之 栗崎 周平
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集
巻号頁・発行日
vol.2020, pp.2E5OS1b03, 2020

<p>グローバルな株式所有関係により、企業は間接的に外国政府や企業の支配下に置かれることがある。例えば、中国政府は国有企業を通じて外国の電力会社や港湾事業者に間接的な影響を及ぼしていると言われている。そこで報告者たちは昨年、こうした間接的支配を定量化するNetwork Power Index (NPI) およびその計算アルゴリズムを発表した。本報告では株式ネットワークの変化によるNPIの変化に焦点を当てる。具体的には香港が中国の完全な支配下に置かれた場合と中国から独立した場合のシミュレーションを行う。NPIは株主の議決権比率それ自体ではなく株主間の議決権比率の分布によって決定されるため、中国と香港の間の政治的対立が第三国に波及することが考えられる。本研究のシミュレーションにより、それぞれのシナリオにおいて得をする国と損をする国が明らかにした。興味深いことに、日本は香港の地位がどのようになったとしても影響力を低下させることが分かった。このような株式関係の変化が第三者に与える影響は効果的な株式投資にも役立つものだと考えられる。</p>
著者
水野 貴之 土井 翔平
出版者
横断型基幹科学技術研究団体連合(横幹連合)
雑誌
横幹連合コンファレンス予稿集 第11回横幹連合コンファレンス
巻号頁・発行日
pp.A-4-3, 2020 (Released:2020-11-21)

Most interdisciplinary research has been limited to the fusion of two fields, such as physics and economics, statistics and political science, and etc. In contrast, fusion in the computational social science involves multiple fields. The social system has become more and more complex with globalization, and social issues can only be solved by tackling them in multiple fields. Using the example of economic security in an increasingly complex global shareholding network, we will show that it is difficult to solve social issues without the fusion of economics, political science, and information science. Furthermore, this paper shows the history of the fusion of political science, economics, and information science, and we will discuss how computational social sciences have a significant place in economic security.